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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 四句八句 〜 与太郎戯詠集 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20040928
そもそも与太郎は、詩人ではない。散文を好み、抽象的な図形や記号
をもとに、文字や伝票のシステムに興味を抱いてきたのである。
とくにアマチュアの詩歌や書道には、ほとんど関心がない。
身過世過のデザイナーとして、カメラマンやコピーライターの作業を
兼務することも多い。国鉄岡山のポスター《ダイヤは眠らない!》など、
最初にヘッドコピーが思いうかんだ例である。
十数年前に通っていた歯科医院では、いつも下駄箱の上に、七五調の
色紙が架けられ、季節の折々にとりかえられていることに気づいた。
のぞきこむまでもないが、このような変化は、心を和ませるらしい。
「先生は、よほど俳句をたしなまれるんですね」と世辞をいうと、
「なに、まったく金がかからんもんですから」と謙遜された。
「なるほど、慣れると、すぐに作れるらしいですな」
「そう、世界でいちばん短い文学だと云われるくらいでね」
「もっと短いのもありますよ」「はて?」
「それは名前です」「ほほぅ、なるほど」
ちなみに、命名の傑作には、読みくだして意味が通じるものがある。
大島 渚、黛 凛太郎、などである。
有賀 のゆり、は新約聖書「ソロモンの栄華も然かざりき」に由来する。
そのころ、美校時代に通っていたバーの廃業を週刊誌で知って、当時
のママに手紙を書きはじめたが、いかにもとりとめがない。
そこで文末に一句、漢詩でも添えてみようと思いついた。
老化とは、未経験なことに挑戦しないことだという。そのころはまだ
意欲が残っていたのだろう。誰に頼まれたのでもなく、一日がかりで、
あれこれひねってみた。
もしこれが後世におよんで、源実朝のような傑作だと評されたらば、
いかが対応すべきか、などと大仰に考えてみて、はじめて気づいた。
誰もが内心で、大傑作をねらっているのではないか!
ヘボ将棋とおなじで、一向に上達しなくても、理屈は分ってくる。
無理に七五調でなくとも、季語ぬきの無定形でもよい。そのあげく、
元歌をコピーして、アレンジしたところで、誰はばかることもない。
というような無手勝流で、ときおり手紙やメールの結びに添える。
あらたまって照れくさいことなど、どこととなくはぐらかしたりして、
シニアの特権をふりかざすにはもってこいである。以下に、戯句惹句。
◆
失われし刻をたづねてちりぬるを 蒼き老兵 死せず野に在り 雅敏
(Let'19960602 to Mr.木戸 壮吉&順子 夫妻)
春すぎて 花ひとひらの 空にまふ 〜《Σ》によせて 〜 与太郎
(Mail'20030419 to Mrs.まとばあ )
◆
こちふかば
(Mai'20010210 to Mrs.Eiraku,Sachiko)
夏樫を なつかしと詠む 万葉かな 〜 高島春江先生講義抄 〜
東風吹かば 想ひおこせよ たそかれに ありやあらで 酒とバラの日々
〜 ♪ http://www.sjtsunoda.net/daysof.htm 〜
Mancini,Henry《The Days of Wine and Roses 》
Read Me Last !
(Mail'20030126 to Mrs.Eiraku,Sachiko)
〜 ♪ http://www.alpha-net.ne.jp/users2/thwin/classic/c007.htm 〜
Saint-Saens《The Swan 》
追悼文集拝受
♪ いまこそ名乗らめ 吾こそは サッチスト・アズ・ナンバーワン!
(Mail'20040924 to Mr.Eiraku,Masahiro)
◆
なつかしや かみはしろくなろうとも はなせばもとの やさおとこ
しばしのえがお はやおもかけ (与太郎より まいくさん江の返歌)
すきあらば だめでもともと 四十八手(あのてこのて)
化人か偉人か 九十九黄人
へのこもねむる 百三っ(草木も眠る丑三つ時)
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20040608
◆ 評句(入選句のパロディ)
01 子が親にツマラナイといえばよい
04 おたがいに、約束なんか忘れよう
06 四割も、未納はなかった国会議員
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09月28日(火)
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