ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
[1067798hit]
■ 諸太郎考 〜 Taro & Tom 〜
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20001226
一人称で語るには、しばしば面映いことがあり、聞いたふうな架空の
名もそらぞらしい。あるとき、太郎の前に漢字一文字を加えてみると、
語呂もよく、それなりに意味をもたせることを思いついた。
たとえば、幼少期を幼太郎、小学校時代を小太郎、中学時代を中太郎、
高校時代を高太郎、長じて壮太郎、老太郎とするのはどうか。あるいは
愚太郎、困太郎、眼太郎、京太郎(京は、漢語では最終・おわりの意)
など、総称して余太郎(ここでは与太郎)。
ときに任意の副題をつけてみたが、いまひとつなじまない。これらを
“百太郎”としてまとめれば、かつて試みた《百科自伝》のような形式
に通じるかもしれない。
フランス文学の《にんじん》、ロシア文学の《オブローモフ》などは
愚か者の代名詞であり、日本民話にも一連の“与太郎”伝承がある。
柳田國男によれば、かつての農耕社会に、こうした怠け者を許容する
精神的風土が存在したという。
イスラム社会でも、働らかざる者を瞑想の人とみる傾向があるという。
あるいはまた、ヒンズー仏教圏では求道者であり、乞食や僧侶として、
それなりの階級が与えられるのである。新約聖書《マタイ伝》にもいう、
「空の鳥をみよ、蒔かず、刈らず、倉に収めず」(P055)。
下村湖人《次郎物語》は自伝であり、対応する曽野綾子《太郎物語》
は、名古屋の私立大学で人類学を学ぶ息子の実名か?
>>
── 【太郎】@長男の称。/A最もすぐれたもの。最も大なるもの。
東大寺の大鐘を奈良太郎、利根川を坂東太郎などど称する類。B物事の
始め、第一をいう語。/【太郎冠者】狂言で、大名や侍の召使に広く用
いられる名。冠者のうち、一番目の者の意。/【太郎二】/。
【太郎月】一月。ふたりづれ「罷り出たるは物ぐさ──」(蕪村)
【太郎鎚】/【太郎朔日】/【太郎坊】/。
【太郎丸】(上方語)嘘。でたらめ。ペテン。【太郎四郎】操り浄瑠璃
の社会の隠語で、素人。また、ばか者、まぬけ者のこと。/【太郎兵衛】
駕籠かきの異名。/
── 新村 出・編《広辞苑 19711118 岩波書店》P1405
12月26日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る