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与太郎文庫
by 与太郎
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■ くたばれ!たかじん(1)
    アヤシイ」「フーン」「あとのふたり、佐田啓二と高橋貞二は
    ジコで死んだ」
ざこば ウソツケ! つぎは石坂浩二か。
 阿波 彼女はボクに聞いた「お仕事ナニ?」「どろぼうや」「今日は
    お休み?」「まぁな、キミ今晩どこにかえるんや?」
ざこば そやそや、その手や、いくで。
 阿波 「トモダチの家」「ボクが送ったる。二三軒寄るか」「ウン」
ざこば ハナシが進まんがな、しんきくさいなぁ。ワシ今日は黒柳徹子
    と対談にきたんや、アンタの話聞きにきたんちゃうで。
 阿波 こっからが本筋や、ボクはこの話するまで帰らんぞ。
ざこば テッコさーん、クロヤナギさーん、キップたのむでー。
 阿波 つぎの店で、こんどは普通の店や。タカジンに電話して場所を
    教えとく、ギターだけは持ってくるな。
ざこば そないに下手やったか。
 阿波 紹介者としてヒシヒシ責任を感じる。ほかの客に申し訳ない。
    そもそも「たかジン!」と最初に呼びすてたのはボクだ。それ
    まで仲間内も本人も「やしきたかじん」と読み下しておった。
    ボクが「たかジン!」と呼びすてるたびにPEPの社長が顔を
    シカメていたのを思い出す。
ざこば ほな「ジンちゃん」いうたのは誰や。
 阿波 アイツの本を立ち読みしたら、ホリデーバーガーのマスターが
    最初だと書いておる、まったく根拠のないデタラメだ。なにが
    《たかじん胸いっぱい》か、ウソいっぱいや! ケシカラン。
    会うたら、どついたろか。ざこばはん、あんたもキレテくれ。
ざこば ワシ、そんなことではキレんけどな。
 阿波 ヤツが新聞記者になってたまるか。会うたら「勘違いでした、
    スンマヘン」ですむと思うとるやろが、新聞記者がスンマヘン
    いうような新聞だれが読むもんか。TBSでもクビにするぞ。
    「ジンちゃん」と最初に呼んだのは断じて男ではない。佐々木
    はすぐれて美男だが、女言葉は使わない。たぶんボクにならっ
    て「たかジン」と呼んでいたはずだ。すると彼のヨメはん、す
    なわち良子ママであると推測される。それにならってホステス
    (一人しか居らなんだが)、そして女客(おおくは客を連れて
    きた芸者や舞妓)。ヤツの本は“半玉”と注釈しているが京都
    に半玉は居らん。関東の半玉は玉代が半分だったから、こう呼
    ぶが、京都の舞妓は一人前の花代がかかる(なにがシンブンキ
    シャやねん、知ったかぶりしやがって)。彼女らが「ジンちゃ
    ん」と呼ぶのはマスターやママの手前だけ、ひいてはマスター
    の母であり歴史的名妓だった末子おかあはんに気がねしていた
    からナノダ。初期においては、本人も認めるように「メガネ」
    だったのだ。ところが日本男性の二割がメガネをかけており、
    あるいは業界における三大禁句「ハゲ・デブ・チビ」に準じる
    ため自粛されたにちがいない。当時ボクは「スダレ」なる新語
    を発明したが、あまり普及しなかった。のちに「バーコード」
    として復活したらしいが、このテーマは別の機会に論じる。
ざこば 別にロンじるほどのもんやないが。ホナ、なにかいなホステス
    は一人しか居らなんだのか、あの店に。
 阿波 そや、そのホステス、この話の結末に意外な役で再登場する。
ざこば ふーん、なんぞあったな。
 阿波 どや、ざこばのラクゴより旨いやろ?
ざこば アホか、はよ言うてみい。
 阿波 電話してすぐに、たかじん一行が来よった。ドヤドヤーッと。
ざこば 店のもん、そないぎょうさん居るわけないが。
 阿波 オーナー、ママ、ホステス、マネージャー、チーフ、あわせて
    六人。こうなると、ボク一人では勘定がもたん。気を利かせて
    早じまいして、居残った客まで連れてきよった。
ざこば どこに気ィ利かせとんね、最後の客も災難や。
 阿波 ここまでで九人、つぎの店で二人増える。

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06月06日(木)
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