ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
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■ 君が代訴訟(3)
朴実    「あの問題が起こってから、まず、学校の先生、学校の職
      員室に入った時の雰囲気ががらりと変わりました。私はよ
      く外国人教育の問題で、各学校で先生の研修会で話をする
      時があります。そうすると、絶対『日の丸・君が代』のこ
      とに触れないでほしいと言われます。先生方で時々質問さ
      れる方がありますけれども、その時、周りの雰囲気が水を
      打ったように静かになります。なんか触れてはならないも
      のに触れたような、先生が自由に発言できないそんな雰囲
      気でした。それから地域の保護者の中でも反対する人が多
      い。そうすると、反対する人と賛成する人たちの間に非常
      に溝ができて、町内会にしても、保護者会にしても、PT
      Aにしても、そういうところで非常に溝ができました。子
      供たちが何よりも一緒に卒業式に行きたい、出たいという
      願いが、クラスの子供たちの間でも、引き離される結果と
      なりました」

原告ら代理人(甲第八三号証を示す)
      「この陳述書はご覧になりましたね」
朴実    「はい」
原告ら代理人「それを読まれて感想と併せて何かおっしゃりたいことが
      あれば、おしゃってください」
朴実    「これを書いてる伊昌烈(ユン・チャンヨル)氏は、私よ
      り少し年下ですけれども、彼は韓国籍、私は日本国籍とい
      う違いはありますけれども、彼が小さい時から受けてきた
      民族差別、そういう思いは非常に共通したものがあります。
      そして、今なお、彼が指紋不押捺で逮捕され、そして裁判
      までなったことに対して、私が帰化をして、そういうこと
      がなくなったということに対して、非常に胸の痛みを感じ
      ます。そして、この最後に、『真の国際化に向けて』と書
      かれていますけれども、これは今年の一九九一年の一月一
      〇日、海部首相が韓日の法的協定再協議を終えて、日本に
      帰って来た時のメッセージで私もよく覚えています。この
      中に海部首相はメッセージで、私たち在日朝鮮人を『共に
      生きる者として今後大切にしていきたい』ということを言
      っています。そして具体的には教育の問題で世界的な視野
      に立って、今後の日本社会の建設を進めて行くにあたって
      は、『国内におられるこれらの方々と同じ社会に生活する
      人間として共に考え、共に生きることができるようにしな
      ければならない』と言い、そして『民族教育とか、民族文
      化、そういうもの、あるいは韓日、日韓の歴史の教育の大
      切さを進めていかなければならない』という、そういうこ
      とをうたわれてることに、非常に感銘を受けました」
原告ら代理人「それと『君が代』の問題はどう関係しますか」
朴実    「『君が代』を強制していく、進めていくことと、日韓の
      覚書、海部首相の声明、それから日韓の両外相の声明とは、
      絶対に相容れないと。共に生きていくならば、私たちに嫌
      なもの、歴史的な屈辱をどうしてこんなにして押し付けて
      行くのか、私は腹が立って腹が立ってたまりません」

*被告側 反対尋問     (被告代理人は香山仙太郎弁護士)  

被告ら代理人「あなたにお子さんが三人おられるということですね」
朴実    「はい」
被告ら代理人「子供さんとは、よく『君が代』の話をなさいますか」
朴実    「この学校で『君が代』が強制されてから、話をしました」
被告ら代理人「そうしますと、あなたの『君が代』に対するお考えを、
      子供さんにもお話なさるわけですね」
朴実    「はい」


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04月27日(土)
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