ID:87518
与太郎文庫
by 与太郎
[1055894hit]

■ 秀才三傑 〜 アクセス・カウント 〜
 私が担当している「キリスト教人間学」や「地球市民論」は、この福
祉コミュニティを形成する主体としての人間のあり方を探求しようとす
るものです。その人間像を本学では次のように規定しています。
・ 良心に従って生き、自己の責任において行動する人間
・ 自己を絶対化せず、異質な他者と共に生きる人間
・ 正義と平和を目指して未来を創造する人間
 これは、聖書が伝えるイエスの生きざまにならいたいと思うときに、
私たちが思い描く人間のあるべき姿を、キリスト教的用語を使わずに表
現したものです。
 もちろん現実の私たちの姿はこんなに立派なものではありません。そ
れどころか、これと正反対の生き方をしています。人間はひとりのこら
ず自己中心的なエゴイズムであるというのが、キリスト教の根本的人間
観です。しかし、そのような人間が新しく生まれ変わることができると
いう奇跡を信じたのが、イエスという人でした。彼はこの確信をもって、
自分の弱さや醜さに絶望している人々に変革の希望を与えたのでした。
 私たちは、このイエスに励まされて、人間と社会の根本に横たわる深
い闇を直視しながら、それでもなお「グローバルにしてかつローカルな
共生社会の形成」という、ほとんど不可能とも思える目標を敢えて掲げ
たいと思います。
 
 分野・フィールド:キリスト教学 おすすめの本
 
● 入学までに読んでいて欲しい本を挙げて下さい。(3冊程度)
 
@「影との戦い−ゲド戦記T」ル・グヴィン、岩波書店、1976年。
コメント:子供向きの冒険活劇の形をとっているが、自分の影の部分と
の 対決を通して自己を確立して行く若者の物語であり、「自己とは 何
かを問う人の必読書。
A「100万回生きたねこ」佐野洋子、講談社、1977年。
コメント:ロングセラーの絵本。生と死との愛についてはしみじみと考
えさせられる。スクールカウンセラーで訪ねる小学校の読み聞かせ絵本
リクエスト。
B「ペスト」カミュ、新潮文庫。
コメント:ペストと闘うという徒労に賭けた人々の物語。「ペスト」は
この小説ではナチズムの象徴。第2次大戦後のフランス文学の代表作。
 
● 1〜2年次で読んで欲しい本を挙げて下さい。(10冊程度)
 
@「新約聖書 マルコによる福音書」、日本聖書協会。
コメント:見棄てられ虐げられた「地の民」と共に生きるイエスの生涯
を描いた最初の書物。
A「ソクラテスの弁明」プラトン、岩波文庫。
コメント:「知るとは自分の無知を知ることである」と説くソクラテス
の姿を活写した古典中の古典。
B「歎異抄」、岩波文庫、
コメント:日本の精神史の最高峰、親鸞の思想の精髄を伝える書。
C「V.E.フランクル」夜と霧、みすず書房、新版2002。
コメント:ナチスの強制収容所から九死に一生を得て帰還した精神科医
が描く人間の飛散と尊厳。
D「カラマーゾフの兄弟」ドストエフスキー、岩波文庫(全4巻)。
コメント:世界文学の中から一冊を選べと言われたら、迷わずこれを選
ぶ。 自由の栄光と悲劇を描く「大審問官」の章が特におすすめ。
E「チボー家の人々」マルタン・デュ・ガール、白水社、1984年。
コメント:全13巻という大長編小説。戦争と動乱の世紀を真摯に生きよ
う とする若者の姿がずしんと胸にひびく。
F「邪宗門」高橋和己、新潮文庫。
コメント:日本の長編小説ならばこれ。民衆の中に生きる宗教の極限の
姿を描く。
G「我と汝」ブーバー、岩波文庫。
コメント:人間が関係存在であることへの洞察を詩のような文章でつづ
った珠玉の書。
H「タゴール詩集」岩波文庫。
コメント:駆け落ちして長崎に来た時にもってきた2冊のうちの1冊が
英語版のタゴール詩集。ちなみにもう1冊は聖書。
I「イエスという男」田川建三、三一書房、1980年。
コメント:日本の聖書学の第一人者。最もラディカルな宗教批判者の手
になるイエス像。
 
● 3〜4年次で読んで欲しい専門書を挙げて下さい。(10冊程度)
 
@「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」

[5]続きを読む

05月07日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る