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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 月は昇らず 〜 日航ジャンボ機・事故関係者 〜
外食。妻も着飾って、二人の子どもは興奮気味だった。注文をし終わっ
た時、ポケットベルが鳴った。「悪い、仕事ができた。お祝いは今度や」。
言い残して、タクシーに乗った。(P027)
東京・社会部警視庁捜査一課担当の熊谷 功二は同僚の考案担当帆江
勇と一緒に午前三時すぎ、長野側の前線本部「御座山荘」に着いた。二
日前に長女が生まれたばかりだった。実家に妻を一カ月ほど前に帰して
あって、一人暮らしが続いていた。「ロス疑惑」の「疑惑人」が逮捕さ
れるかどうか微妙な時期にさしかかっていたころである。熊谷は、その
事件をずっと追い続けていて、今度は警視庁に残る同僚の佐藤 日出夫
にアパートの鍵を渡してから現場へたった。佐藤は同じ千葉・浦安のア
パートに住んでいる。「留守の間、金魚に餌をやってほしい」(P182)
── 朝日新聞社会部《日航ジャンボ機墜落 19901005 朝日文庫》
http://members.at.infoseek.co.jp/m_c_hama/m_c_hama/chikuwa/non/123accident/kaisetsu.doc
── 《[DOC] 〜ファイル内容解説〜ファイルタイプ: Microsoft》
…… 群馬県の地方紙=上毛(じょうもう)新聞≠河北新報?
── 《上毛新聞 18871101 創刊》
http://www.raijin.com/news/kaisya.htm
…… 群馬県の地方新聞社に勤務する悠木 和雅は、これまで会社や家
族といったあらゆる人間関係に背を向けて生きてきた。そんなアウトロ
ー記者が、御巣鷹山に墜落した日航機事故の全権デスクを命じられたこ
とをきっかけに、会社という組織や家族、友人といった存在と否応なく
向き合うことになる。さらに事故当日、一緒に山に挑む予定だった同僚
が不可解な状態で倒れたまま意識を戻さない……。
未曾有の大事件に遭遇した現場の記者たちに対して、すでに要職に就
いている「大久保連赤」世代からは陰湿な横槍が入れられる。こうした
確執は「大きなヤマを踏みたい」と願う記者が集まった新聞社ならでは
だろう。一匹オオカミの記者が組織に翻弄されながらも己を貫こうとす
る様に、僕たち読み手もついつい感情移入してしまう。大きな事故を物
語の中心に据えながらも、事故そものの話題性に引っ張られることなく、
個性豊かな登場人物を上手くコントロールした筆者の力量は並大抵のも
のではない。自らの経験をベースに構成された怒濤の 421ページ。これ
は「読まねば!本」だ。── (藤井 貴志/評価:A )
…… 悠木 和雅は、同僚の元クライマー、安西に誘われ、谷川岳に屹
立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日の夜、御巣鷹山で墜落事故が
発生し、約束を果たせなくなる。一人で出発したはずの安西もまた、山
とは無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」
という謎の言葉を残したまま―。未曾有の巨大事故。社内の確執。親子
関係の苦悩…。事故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」
の狭間でじりじりと追い詰められていく。
なぜ彼は約束どおり谷川岳に向かわなかったのか!? 御巣鷹山の日航
機墜落事故発生により、新聞記者・悠木は、同僚の安西と谷川岳衝立岩
に登る予定だったが約束を果たせなくなる。一方、一人で山に向かった
はずの安西は、なぜか歓楽街でクモ膜下出血で倒れ、病院でも意識は戻
らぬままであった。
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4163220909
── 横山 秀夫《クライマーズ・ハイ 20030821 文藝春秋》
…… ドラマ 〜 横山秀夫のベストセラーをドラマ化 〜
日航機事故に揺れる地元記者の緊迫の一週間」
◇1985年に起こった日航機墜落事故を取材した地方新聞記者の奮闘を、
実話を基に描く。横山 秀夫原作、大森 寿美男脚本、清水 一彦演出。
群馬県の新聞社に勤める遊軍記者の悠木(佐藤 浩市)は、朝刊制作に
追われていた。勤務明けには販売局員の安西(赤井 英和)と一緒に谷川
岳の難所「衝立岩」の攻略に挑戦するつもりだった。そんな中、県警記
者クラブの佐山(大森 南朋)から、飛行中のジャンボ機が消えたという
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08月12日(木)
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