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与太郎文庫
by 与太郎
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■ テープ・ヒステリー
 ただし大きな欠点はヘッドを通過する際に、パチパチ音がしたり、ど
ういうわけか音が転写されたりするのがいけない。相当に高価であるが、
接着テープとともにスコッチの別売タイミング・テープが最高品質であ
る。カールの状態が逆になっているのは、特に利害はない。
 
 
 
 
 
 
(図2)
 
 ■ 貼る・接ぐ
 
 ソニーだけのおまけで、イージースレッダーという小紙片がまことに
便利である。別売品もあるが、粘着テープを買ってきて、自分でこしら
えるもよい(図2)が、セロテープを使うのは感心しない。のりの性質
が合わないからである。
 応急処置として、セロテープを使ったために、のちのち後悔する結果
は、経験者には身に泌みているはずである。原則的にセロテープは紙に
貼るためのもので、それ以外のものに対しては危険である。ちゃんとく
っつくじゃないか、というがセロファンの収縮によって、のりがそれ以
外のところにはみ出すからである。紙ならば、その粘性を吸収するか、
あるいは、同じように伸縮するので、こうした問題はない。
 たった一ヶ処の応急手当てが実は数ヶ所におよぶことに注意しなけれ
ばならない。はみ出したのりは、やがて別の部分にくっつき、それがま
た他のところへと、無制限に転写される。そして、走行中に何度となく
スリップしたり、しゃくれたりして手のつけようがなくなる。
 もし他人が、まちがってセロテープとか、ビニール・テープを使った
場合には、アルコールで丹念にぬぐいとった上で、専用の接着テープに
貼りかえなくてはならない。
 さて、切ったのではなく、切れてしまったテープを貼りあわせること
は、かなりの熟練を要する。壁紙などで柄と柄を、目だたぬよう重ねず
に切り貼りすることを“ツキ合わせ”というが、切れたテープの端とい
うものは、たいがい妙なシワが寄っていたり、やや伸びて薄くなってい
たり、ましてやまっすぐには切れていないから厄介である。しかし、こ
の頼りない両端を、正確にツキ合わせる技術と根気がテープそのものへ
の愛着の起点になるともいえる。
 
 ■ 見る・聞く
 
 音楽を録音したテープでは、特殊な場合を除いては、切るわけにはい
かないが、先のリーダー・テープやタイミング・テープ、そしてスレッ
ダーをつなぐ機会は無数にあるので、後述の編集や創作に欠かせない技
術として、正しい切り方を心得ておきたい(図3−AあるいはB)。
 あとは押えて、爪でこするだけ、と各種の説明書では、いとも簡単に
なっている(図4−A)が、正確に切ったものを、より正確に接ぐには
光沢面よりも塗布面を見ながら、近視眼的にやった方がよい(図4−B
の左手もとのテープは、すでに接着テープに貼っておく)。
 いったい、どの程度まで正確にできるのかというと、これが実にいい
かげんなわけで、よくよくテープは切るべきではないことに思い至る。
 目は口ほどになんとか、であるが目よりも耳で聞く方が、この場合は
明らかである。その前に、真新しいテープでさえもが、はたしていつも
正しくヘッドを通過しているか、ごく単純なテストを試みよう。
 なるべく低速で、なんでもいいから録音する。ごく短かい時間でよい。
これを裏がえして、スピーカーのヴォリュームをあげてみると、なにや
ら聞えてくる場合がある。新しいテープだから、通常のヒス以外には音
の出るはずがないのだが、これが実はワカメ状テープの特徴であり、早
送りや巻きもどしを何度もやっているとだんだんひどくなる。
 録音の際には、同時に消去ヘッドが働らく機種がほとんどであるのも、
もし消去していなければ、どうなるか、つまり消去するのはトラックと
トラックの間の空白状態を確保するためにも必要なのである。
 
 ■ 走る
 
 まっすぐに走らせることは、機器の性能と、まっすぐなテープが必要
であり、特に後者は望めない。それをさらに切り貼りしたりすることは
より不安定な結果が待っている、と断言してよい(図5)。おまけに、

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01月19日(月)
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