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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 望郷
 馬場君にとって、私のアイデアは、むかしとおなじ突飛なものらしく、
「他のメンバーに相談してみる」ということでした。
 私の構想では、NHK交響楽団もしくは京都市交響楽団にかけあって、
モーツァルト《バスーン協奏曲》および室内楽演奏会、さらには母校の
小学校から中学高校大学での講演などを設営するというもので、オール
同志社のバックアップによって、いずれも超満員にできるのではないか、
という壮大なスケジュールなのです。
 温厚篤実な馬場君は「あいかわらず、アワくんらしいな」と判断して、
(私をなだめるために)数年前のプログラムをコピーして送ってくれた
のです。
 電話の直後、プロ野球では野茂英雄がアメリカ大リーグに挑戦すると
いう大事件が勃発、われらがワカバヤシもヒーローなのだ、と再認識し
ました。
 そもそもの構想は、ジョークとして、シンフォニエッタ結成四十周年
を記念(いまも存続していれば)、延五百人に達しているであろう仲間
から一律に一万円づつ徴収し、NHK交響楽団もしくは京都市交響楽団
にかけあって特別公演を開催する。そのプログラムは、かつてわれわれ
が練習した曲目に限定して、ムリヤリ演奏させる。ついては、せっかく
の機会だから、せめてリハーサルの時だけ、オレが指揮したいがどうか。
しかし、これだとオレばっかりエェカッコして、君らの顔が立たないか
ら、要所々々で君らも演奏する。そして指揮者のボクが、プロの楽団を
こっぴどく叱りつけて、みんなで永年の溜飲を下げる。さしづめゴリが
実行委員会の代表、バンバが専務理事という役どころでどうか?
 ゴリもバンバも、その場では笑っていたのですが、まさか本気で考え
ていたとは気づかなかったらしいのです。私は、このアイデアは基本的
には大真面目なのです。さすがに自分で指揮することはないにしても、
おなじ同窓会をするなら、これくらいの規模は可能だと考えています。
(未完)
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 本宮先生への草稿《望郷 〜 教え子の消息 〜 Day'20001025-1028 》
 最終的には、同窓会本部の協力をもとめて、最新の住所録になるよう
予定しています。

10月01日(日)
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