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与太郎文庫
by 与太郎
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■ テープ・ヒステリー
ープに転写することである。これも法律的にどうなってるのか知らない
が、きくところによれば、ひとりで勝手に聴くぶんには、なんら支障は
ないらしい。重要なことはひとたび前科を負ったテープは、決して新規
録音に用いるべきではない。
A 創作テープのすすめ
箱入り娘ともいうべきカセットやカートリッジの登場は、テープのも
つあらゆる問題を解決するかにみえた。しかし、しょせんテープはテー
プ、長くても短かくても、太くても細くても、遅くも速くもその性根に
変りはない。
かつて、某自動車メーカーが新車のキャッチ・フレーズに“エンジン
封印〇万キロ”などとうたっていたが、さる老練の修理工いわく“故障
したら、どうせ封は切らにゃなるまい”と笑ったものだ。わが箱入り娘
といえども、一朝ことあらば直ちに解体縫合の上、その後は出戻りよろ
しく丁重に扱うべきである。
メーカーによっては、解体を許さず、要するに消耗品として考えてい
るものもあり、見解の相違に目くじらたてる前に、可能なかぎり不測の
トラブルを処理していく態度も必要である。喧伝されるすべての長所、
たとえば操作の簡便さや、早送りの速さなど、いずれもトラブルを生じ
た場合には、逆に命とりになりかねず、まずは絶望からたちあがり運根
かたむけて事にあたる他はない。そして不可能の字句を追放する勢いこ
そ、趣味手すさびにおける原動力としたいものだ。
■ 切れる
ひとことでいえば、カセットであろうがオープン・リールであろうが
問題の生じたテープは、とりあえずひっぱりだしてしまえば、なんとか
なるはずである。もとどおり収めるのは実はたいへん厄介な作業である
が、ピンセットや針を使って、ある程度まで戻せば、不可能ではない。
カセットの場合は、モーターで巻きとれないから、鉛筆にビニール・テ
ープを不規則に巻きつけたものを軸に、根気よく手まわししてやらねば
ならない(図1)。
切れる原因で、いちばん多いのはレバー操作のときのショックである。
カセットの場合には、装着のたびごとに、たるみがないかどうか確かめ
る用心も必要である。
放送局で使われるような高級機では、一種のショック・アブソーバー
となる予備ローラーが左右にあって、かなり乱暴にガチャガチャやって
も危険はないが、ふつうのアマチュア用デッキでは、なによりも操作を
急ぐことが禁物である。つまり早送りとか巻きもどしを途中で急停止す
ると、左右の力が均衡を欠いて、ひっぱりすぎから送りすぎになり、次
の瞬間ふたたびひっぱりすぎて、あっという間に切れてしまう。
これを防ぐには、停止の直前に、かるく手をそえてやる。もちろん送
り元のリールで、この呼吸はなかなかむずかしい。先の予備ローラーを
手で代用するわけで、習慣にしてしまえば、それほど馬鹿々々しい気も
しなくなる。
切れやすい原因のもうひとつは、よくいわれるように保存状態による
ものである。しかし湿気のない冷暗所といわれても、実際にはそうもい
かないわけで、さしあたっての予防策は、テープの先端がほぐれないよ
うにすることである。住友のスコッチが採用しているリール止めは、こ
ったアイデアながら、あつかいはめんどうであり、今のところソニーの
別売品が簡便である。
スコッチはもともと高価だし、別売を買うのもいやだ、という人には
次の方法もある。デパートのふとん売場でウレタン・フォームの切れは
しを求めてきて、小さなタクアン状に切ったものを、リールの間に押し
こむだけでよい。8ミリ・フィルムなどで活用された方法である。
どうしても節約できないものが、適当な、充分な長さのリーダー・テ
ープである。銘柄によっては最初からついてないのもあるし、スコッチ
のように短かすぎて実用にならないものもある。それというのも、本来
はどのテープにも、同じ種類の同じ長さのものをつけるべきで、ソニー
など各色とりそろえて別売である。
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01月19日(月)
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