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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 一聴一席A楽苑二重奏           大谷 光暢・智子御夫妻をたずねて
まり気負いすぎるのもよくない
── 映画人口もすっかり減りましたね
法主 朝早く映画館へいってみると あんまり少ないので淋しい気がし
ますね もっとも 超満員なのも困りますね いつだったか いちばん
前の席で観たときは 頭がいたくなって ひどい目にあった(笑)
── ステレオなども正三角形の頂点に座って聴くほうがいいわけで 
映写画面がだんだん大きくなれば 観る位置もむずかしくなりますね
法主 画面もあんまり大きくなるのはどうかと思いますね シネマ・ス
コープくらいで充分でしょうね
── テレビは お裏さまとご一緒に ご覧になりますか
法主 文句をいわれるほどに(笑)よく観ますね だいたい8時から11
時まで 続けて観てしまうことが多いのです
── ご夫妻のご意見は だいたいにおいて一致されますか
裏方 どうでしょうかしら(笑)
法主 音楽に関しては 私はジャズでも歌謡曲でも聴くのですが こち
らは クラシック一本やりというぐあいです
裏方 聴かないこともございませんが お昼すぎの主婦向きとか申すら
しいんですが 連続番組のテーマソングなどは 好きではありません
── 一連の“よろめきドラマ”と称するたぐいですね(笑)
裏方 まだ モダン・ジャズなどのほうが 親しめますね
法主 日本のこれまでの歌謡曲は いかにもじめじめした雰囲気がよく
ないですね その点 民謡にはいいものが多い
── お裏さまが 音楽に親しまれたのはいつごろからでございましたか
裏方 はじめ女学校(府立第一女学校)の先生にピアノと声楽を教えて
いただいたのですけれども ほんとうは生れつき好きだったのでしょう
か 赤ちゃんのころから 私がむずかりますと 世話してくれていた人
たちがかならずレコードをかけたらしいんですね すると きげんが直
ったそうで(笑)これは ずっと大人になりましてから 聞いたことな
んですけれども
── 戦後22年に《大谷楽苑》というコーラスを創立されて以来 しば
しば独唱もされていらっしゃる ピアノも担当されるのですか
裏方 いえ 最近はメンバーのひとりとして 若いかたたちとご一緒に
歌っております
── 《アンサンブル・ウィステリア》は管弦楽団だったのですか
法主 オーケストラも一時やりかけたのですが京都市交響楽団のできる
すこし前までのことです だからメンバーのうち何人かは京響に入った
ようなことです 《ウィステリア》は それまでのアマチュア合唱団
《大谷楽苑》の選抜メンバーと一部専門家を募って18人ほどの いわば
セミプロだったのです 現在は 当時のメンバーを含めて《大谷楽苑・
合唱部》としてやっています
── キリスト教の《聖歌隊》とのちがいは たとえばどういう点にあ
るのでしょうか
法主 聖歌隊の場合は 教会に付属していて 一般の通俗曲などはやら
ないようですが《大谷楽苑》は ふつうのアマチュア合唱団と あまり
変らないのです《音楽法要》といった宗教行事には参加しますが それ
以外は一般的な曲目も聴いてもらって 仏教的な《賛仰歌》も聴いてい
ただく というのがその趣旨ですね 最近ではエレクトーン伴奏でラテ
ンリズムの《タブー》とか《カチータ》《ラ・ボラチータ》などもレパ
ートリーに加えています
── オペラなども しばしば上演されるようですが
法主 演奏会形式だったが モーツァルトの《イドメネオ》などは東京
のヤマハ・ホールで大谷楽苑が本邦初演しました 昭和26年の《オルフ
ィス》以来 年にひとつづつあげてきて《椿姫》《カルメン》《アイー
ダ》《マルタ》など9曲 いずれも全曲でした
── アメリカ演奏旅行はいつごろでしたか
法主 昭和39年でした ハワイ・北米を巡って このときは長田恒雄(
脚本)菅野浩和(作曲)木下保(演出・指揮)による新作オペラ《念仏
太郎左》をもっていきましてなかなか好評でした
裏方 ちょうど夏でしたので 太郎左を演じた林達次先生など おヒゲ
が汗で落ちそうになって たいそうお困りになった(笑)のをおぼえて
います

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04月22日(火)
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