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Kenの日記
by Ken
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■遍路愛媛県入り
今日はいよいよ高知県に別れを告げ愛媛県にはいりました。第39番の高知県の延光寺から第40番愛媛県の観自在寺までの25Kmの遍路道です。今日の遍路道の特徴は何と行っても高知県・愛媛県境の「松尾峠」越えでした。久百百で一緒だった地元四国のベテラン遍路さんは「松尾峠」を通らない遍路など考えられないと言われました。松尾峠を通らずに国道56号線を迂回する方法もあるのですが、ベテランお遍路の言葉通り「松尾峠」を越えました。
この峠道は高知県側は非常に険しい道が延々と続く全く容赦の無い道でした。坂道には踊り場の平地がほとんどなく休憩所もありません。結局峠に達するまでずっと急な坂道でした。一方の愛媛県側は全く逆で遍路道は整備され坂もそれほど急坂ではありません。これは四国の特徴だと思いますが、海からは非常に切り立っていますが、島の内陸部は大地になっていて緩やかな場所が多いのだと思います。松尾峠頂上で神奈川県から来たという青年といっしょになり、歩くスピードがほぼ一緒だったため何とは無しに会話しながら相前後して歩きました。そしてこの青年と別れ「松尾太子休憩所」で昼飯を食べていると、民宿「島」でいっしょだった女性遍路が峠から降りてきました。彼女私を追い越していきましたが、後に別の休憩場所で一緒になりしばらく川沿いの気持ちの良い遍路道を一緒に歩きました。
今日の遍路道は松尾峠を通過してしまうとあとはのんびりした山道と、コンビニの沢山ある国道56号線なので道を間違えないように注意しているだけで気楽に歩くことができました。観自在寺のある愛南町街中に近づくと遍路道は「僧都川」の土手を歩くこととなり、やがてその川は「御荘港」という小さな港に繋がっています。僧都川では丁度落ち鮎漁の季節で「縦編み」という鮎を追い込む網をもった漁師さんが魚のいそうな場所を探していました。
今日の宿は「民宿磯屋」。海辺の小さな宿で漁船等が繋がれている岸壁のすぐ脇にあります。定員3人という小さな宿ですが、今日は既に定員一杯だったのですが、急に泊まりたい遍路客が現れて、女将さんが布団部屋を片づけて始めました。私の手伝って一人止まれる部屋ができました。非常に気さくな女将さんで楽しい夕食を頂きました。10年以上前にご主人を亡くされその後お一人で民宿を運営されているのだそうです。高野山の「親王院」という寺のご住職が若い頃遍路したときにこの磯屋に泊まりそのとき以来おつきあいがあるようで、八十八箇所満願した後の高野山参りでのお勧めの宿だといって紹介してくれました。
09月21日(月)
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