ID:85567
Kenの日記
by Ken
[99117hit]
■ベルリンフィル後任指揮者決まらず
さいたまに帰ってインターネットで最近の情報を確認したのですが、まずベルリンフィルの後任常任指揮者の選挙が行なわれましたが、結局今回は決まらずに1年以内にもう一度選挙を行なうことになったとのことです。5月11日午前10時、ベルリン市郊外に124人の団員が出席して指揮者選出会議が開催されました。会議は日没まで続いたようですが意見がまとまらず、選出選挙は「1年以内に会合をやり直す」ことになったということです。
オーケストラ役員の「ペーター・リーゲルバウアー」氏は記者会見で、数回の投票を繰り返したにもかかわらず「残念ながら選出には至らなかった」と述べたそうです。選挙の過程でどのような「名前」が出て、「何票」獲得したのか分かりませんが「相対多数」で決めないところに今回の難しさがあったのだと思います。
現職ラトルの後任として名前が挙がっているのは、ベルリン出身のドレスデン国立歌劇場管弦楽団のクリスティアン・ティーレマン(56)、ラトビア出身で米ボストン交響楽団と英バーミンガム市交響楽団を掛け持つアンドリス・ネルソンス(37)、ベネズエラ出身で米ロサンゼルス・フィルハーモニックの指揮者、グスターボ・ドゥダメル(34)の3人がショートリストに残ったと観る向きが多いようです。
この3人から一人選ぶことは現時点で困難だということでしょう。私の観想を言うと、ティーレマンは「地元出身」ですが、その指揮ぶり・音楽は非常に硬い印象で、「風貌」も嘗ての「ドイツ」のムードが漂う「危険な匂い」のする人柄だと思います。一方「ネルソンス」は人柄円満・指揮ぶりも天真爛漫な感じで好感度は高いのですが、「音楽の深さ」に疑問符が付きますし、「円熟するとどうなるのか(単なる良い人で終わる)」という心配があります。「ドュダメル」はその才能は誰しも認めるのですが、その才能は「壊れやすいガラス」のような脆弱さを感じざるを得ません。「ドュダメル」もこれからどのように円熟していくのか見えない指揮者です。これから一年間でどのような指揮者がベルリンフィルを振り、その成果がそのようなものとなるのかが選出の鍵となることでしょう。
05月16日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る