ID:85567
Kenの日記
by Ken
[99119hit]

■アメリカ対イスラエル
アメリカオバマ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相の対立が目立っています。3月初めにホワイトハウスの合意を得ずに訪米したネタニヤフ首相はアメリカ・議会で演説し、オバマ政権が推し進めるイラン核開発問題を激しく非難しました。中東地域でISISとの戦いに勝利するためにイランのバックアップが必要なことを熟知しているオバマ大統領は、「核兵器開発」につながらないようにモニターしながらイランに受け入れ可能な原子力の平和的利用を可能とする解決案を示しています。オバマ大統領はネタニヤフ首相が現実的な対案を示さずに反対ばかりしていると非難しています。

そして今週のイスラエル総選挙においてネタニヤフ氏率いる与党リクードが辛くも勝利して継続して政権を担うこととなりました。選挙運動中にネタニヤフ氏は国際世論に逆らうようにパレスチナ国家を認めないという強硬な発言をしていたのでした。オバマ大統領としてはイランの核開発問題、パレスチナ問題の解決に向けてネタニアフ首相に柔軟な対応を求めているのですが、ネタニアフ首相はイスラエル国民の支持を背景に強硬な(しかし現実的な解決方法の提案を欠く)姿勢を崩していません。

国内に多くのユダヤ人を抱えるアメリカは同盟国イスラエルとの関係に苦心しています。イスラエルの永続的な存立を目指すという共通目的を持つと同時に、中東地域のテロ組織との戦いにおいてイスラム諸国と連携が不可欠と考えるアメリカと漁夫の利を得ようとするイスラエルとは対立する考え方を持っているからです。ところでアメリカは東アジアでも同盟国同士の問題を抱えています。本来中国を相手にして共同歩調をとるべき韓国と日本が対立している状況がそれです。

二期目に入っているオバマ大統領にとっては、中東地域でのテロとの戦いとロシア・ウクライナの対立問題は非常に大きな外交課題です。この状況下において日本には韓国・中国との関係をこれ以上悪化させないでほしいというのが本音でしょう。差し当たり戦後70年の安倍総理の談話が様々国から注目を集めることになりそうです。
03月20日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る