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Kenの日記
by Ken
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■「マララさん」ノーベル平和賞受賞
今日ノルウェーの首都オスロでノーベル平和賞の授賞式が行われます。今年のノーベル平和賞は17歳のパキスタンの活動家「マララ・ユスフザイ」さんとインドの活動家の「カイラシュ・サティヤルティ」さんに贈られます。
マララさんはイスラム国パキスタンで過激派タリバンが少女・女性の教育禁止していることに反対して活動を推進してきました。2012年はタリバンに頭部を銃撃され重傷を負いましたが、その傷を克服してその後も活発な活動を進めています。「カイラシュ・サティヤルティ」さんはインド国内の子供労働問題に取り組んできたとのことです。インド・パキスタンでは、「貧困、宗教(イスラム教・ヒンズー教)、カースト制度」が密接に絡み合い、社会の停滞を助長し容易にテイクオフできない状態となっています。
イスラム社会における「女性の権利」を拡大し社会での女性の役割を拡大しようという活動は非常に需要です。男女の人数がほぼ同数だと仮定すると、女性を教育を施さず家に閉じ込めることは国民の半分を社会の労働から遠ざけていることになります。多くのイスラム社会が貧困と闘っているとき、女性の教育・社会進出は非常に大きな助けになると思います。また「紛争の無い平和な社会」実現という運動も「女性の力」が男性よりも力強いのではないかと思われます。
シリア・イラクで勢力を拡大してきた原理主義組織「ISIS」は、これまで地域的で比較的特定国に閉じた活動をしてきた原理主義組織が他組織を吸収しようとする活動を展開しているようで非常に憂慮されます。「ISIS」武装兵団が主に先進国からスカウトされた「青年」で構成されているということも特徴で、先進国の社会矛盾を利用して自らの勢力を拡大してきたとも言えます。アメリカ・イギリス等は自国出身のイスラム青年兵士と戦っていることになります。
不気味なイスラム原理主義拡大が非常に難しい局面にあるとき、「マララ」さんの活動が世界的に評価されイスラム圏では数少ない明るい話題を提供してくれました。マララさんのような女性活動家がどんどん活躍し、イスラム社会内部から矛盾をひつつずつ取り除いていってくれることを望んでいます。
12月10日(水)
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