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Kenの日記
by Ken
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■ムラヴィンスキーの超絶名演が・・・
IPOD収録の音楽を整理しています。ムラヴィンスキー・レニングラードフィルの演奏は名演が多いのですが、今回改めて聞いてみて驚いた演奏があります。それはムラビンスキー・レニングラードフィルが1959年4月24日にモスクワ音楽院大ホールで行われた演奏会の「ライヴ」だというステレオ録音です。曲目はシューベルトの未完成とチャイコフスキーの交響曲第4番です。今回別のIPODに入れ直して通勤途中にイヤホンで聞いてみました。

未完成もムラヴィンスキーらしい引き締まった演奏ですが、チャイコフスキーの演奏は物凄い演奏技術には正直ビックリしました。この演奏水準は現代オーケストラ合奏技術の最高峰だろうと思われます。1960年に同コンビがヨーロッパに演奏旅行をして記念碑的なチャイコフスキーの4・5・6番の交響曲を録音をするのですが、その以前にこれほどの演奏が鮮明なステレオ録音で残っているとはびっくりしました。

ところが「ネット」でこの演奏の評価を確かめようと思って調べてみると、この演奏はヨーロッパで録音された有名なセットの中の4番の焼き直しなのだそうです。そしてその焼き直しが素人には分からないように演奏時間を少し短くして(ピッチを上げて)再集録しているとのこと。「A=446」になっているのだそうです。

チャイコフスキーの4番でこれをやられたら物凄い演奏になるはずです。特に3楽章の木管の旋律や、終楽章でのは弦楽合奏と木管群のスケールの受け渡し、トランペットの高音での強奏など、このような速いテンポで正確な演奏を誰ができるでしょうか。その情報を知って聞いてみると、さすがに異常なほどのスピードになっていることに気づきました。このCD買って最初に聞いた時には1960年のヨーロッパ録音の4番を凌駕する演奏に出会ったと思いましたがそう感ずるのも当たり前でした。

「未完成」の方もたぶんこれも既存の何れかの演奏の焼き回しなのでしょう。この演奏はテンポはそのままのようです。ムラヴィンスキーファンなら納得する水準の演奏だと思います。
06月17日(火)
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