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Kenの日記
by Ken
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■ガラスの森美術館について
日曜日に行ってきた「ガラスの森美術館」について少し関心を持ったので記録しておきます。この美術館の運営母体は「うかい」という手広く料亭・レストランを運営している会社です。「うかい」が提供しているのは「鳥料理」とか「とうふ料理」とか手頃な食材を生かした少し洒落た料理のようです。妻が八王子の店にいったことがありますが料理もその広大な庭も含めてかなり印象に残る料亭のようです。ホームページで見る限り店舗を順調に増やしているようです。
そのレストラン事業を営む「うかい」がヴェネチアガラスの美術館を運営しているというのは多分「オーナ」がそういう趣味を持っていたからだと思います。今のところ「イタリア料理」を提供しているのは美術館内のレストランだけのようですが、そこでノウハウを積めばイタリア料理店も展開できそうです。ヴェネチアガラスを集めることにより、イタリア料理への方向に繋がる可能性があるし、中世から近世にかけて栄えたイタリアの王侯貴族達がパトロンとなった音楽にも繋がる可能性もあります。そういう観点からすると意識的であったかどうか分かりませんが、ヴェネチアガラス収集という趣味は非常に「当たっていた」と思われます。
でも「繊細で壊れやすいガラス器」をヨーロッパから日本に運ぶのは非常に大変なことだったと思われます。金属食器なら簡単でしょうが、非常に「薄い」ところに価値があるようなガラス器は取り扱いに細心の注意が必要です。スリランカ・インドから日本に引っ越した経験からすると、例えば梱包の仕方とか、日本までのルート(船の乗せ変えがあると傷みやすい)とか色々工夫してもってこないと欠けてしまう惧れがあります。また火山地帯の箱根で地震があれば被害を被る可能性もあります。貴重なガラス美術品に保険を掛けても割れてしまえばどうしようもないので、多分相当な費用が掛かけて運んだものと思われます。
また大したものだと思うのは毎日「イタリア人音楽家二人」のカンツォーネコンサートを開いていることです。一回のコンサートは15分程度ですが、一日6回のステージなので「音楽家二人」を朝から夜まで拘束することになっています。東京から車で通って最低でも往復4時間かかりますので音楽家の方は大変だろうと思われますが、コンサートではイタリア人ならではの親しみやすく明るい雰囲気で15分間楽しませてくれます。そのレストラン定期演奏に加えて、美術館館内では四季折々のゲストを迎えてコンサートが開かれます。私達が日曜日に聞いたヴァイオリンとアコーディオンのドュオはかなりハイレベルなものでした。こういう音楽家を集めてコンサートを催すには相当の企画力と実行力が必要だと思われます。どういう人が企画・采配しているのか知りたいものです。
最後に美術館・レストランなどで働く「うかい」の方々が非常に立派で良い「仕事」をしていたことを記載しておきます。私達はバスで行ったのですが美術館の方に「強羅行きのバスの時刻」を尋ねると、直ぐにバス時刻表をコピーした紙を探し出して渡してくれました。また美術館内コンサートの案内も非常に暖かい感じで楽しいコンサートを支えていました。レストランの方々はテキパキと動いて客に注意を払っているし、厨房の中では予想外に多くの料理人が料理にあたっています。多くの座席に対応できる人数をキチンと確保しているようでした。関心しました。
04月22日(火)
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