ID:85567
Kenの日記
by Ken
[99190hit]

■中国上海の「新型インフルエンザ」
上海とその近郊で新型インフルエンザが発生しています。本日4月5日現在の現地の報道(新華社)では、新型の「H7N9型」のウィルスによって発病した患者は14人で死亡者は5人に上っているようです。感染した発病者の割りに死亡者が多いように思えますが、症状が軽い患者は見逃されている可能性がありますので、感染者の数がこれだけだとはとても信じられませんが。

2013年3月は北京で開催された全人大で10年に一度の中国の政権交代が行われ「習近平」「李克強」体制が船出しました。シンガポールのネットサイトでは2013年3月15日を「SARS10周年」として2003年当時を回顧する記事を掲載していました。3月15日は2003年にWHOによって新型インフルエンザが「SARS」と命名された日だそうです。新型インフルエンザも丁度10年目にあたります。その10年前の3月に家族4人でシンガポール旅行したので印象が深いのです。

北京で新政権誕生で賑わっている最中したが、その影に隠れて不気味な報道がなされていました。3月上旬ですが「上海市を流れる黄浦江で大量の豚の死骸(約16000頭)を発見」という報道がありました。この死骸は上海から南西100キロほど離れた浙江省嘉興市付近から流されたのではないかと想定されているようです。中国当局によると「34体の死骸を検査したが「H7N9型」ウィルスは検出されなかった」とのことですが、豚発育促進あるいは疫病対策として投与した薬物による副作用あるいはそれに起因する何らかの疾病によってブタが大量に死亡したのだという情報があります。インフルエンザのウィルスではなく過剰なあるいは間違った飼料による大量死だとしても問題は大きいと思いますが。また3月中旬には、四川省眉山市彭山県南川で家鴨死骸(約1000羽)が発見されました。家鴨の死亡原因も不明とされているようです。

この報道のあと3月末に「H7N9型」のウィルスによって新型インフルエンザ感染者が発生し死者がだたという報道がなされたのでした。「H7N9型」ウィルス感染者死亡者発生の経過をざっと整理しておきます。

○上海市で男性2人が死亡。87歳の男性は2月19日に発病し3月4日に死亡。豚肉販売に従事する27歳の男性は2月27日に発病し3月10日に死亡したとのこと。

○安徽省(Anhui)では35歳の女性が3月9日に発病し感染が確認されて江蘇省南京の病院で治療中だが危篤状態ということです。

○上海市では更に52歳の女性で3月27日に熱が出て4月2日に病院に運ばれ翌日に死亡し、もう一人鳥運送業に従事する48歳の男性で28日に咳きの症状で地元の医者にかかり4月1日に病院に運ばれたがその日の中に亡くなったそうです。生存している感染者は二人で67歳の重態の女性と4歳の子供で子供の症状は軽く快方に向かっているとのこと。

○江蘇省(Jiangsu)で感染者5人確認され、その中で38歳の調理師の男性が死亡したとのこと。

○浙江省(Zhejiang)では2名の感染者が確認されています。

これらを合計すると感染者14名、死亡者5名になります。その後の報道で、浙江省(Zhejiang)の感染者2人のうちの一人の64歳の農業に従事する男性が死亡したと報道されました。これで今回のH7N9ウィルスによる死亡者数が6名になりました。まだ上海で3月4日に無くなった男性の息子さんが風邪の症状によって亡くなっていた(ウィルスは検出されず)という報道もありました。

これとは別の情報ですが、2013年4月3日、湖南省岳陽市の疾病部門によると、新型インフルエンザ「H1N1型」の感染者が死亡したと新華社通信が伝えています。死亡したのは50歳の男性で、同市には仕事で滞在していて発病前は湖北省武漢市に出張していたとのこと。3月26日に病院に運び込まれ高熱と咳の症状があり搬送当日に呼吸困難に陥り4月1日に死亡したとのこと。(これとは別に2013年1月に北京で二人の女性が「H1N1型」インフルエンザで死亡していました。)

コロナウイルス、H7N9型ウィルス、H1N1型ウィルスと非常に恐ろしいウイルスが不気味に蠢いている感じです。
04月05日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る