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Kenの日記
by Ken
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■中国第18回共産党大会間近
11月8日から10年振りで中国の共産党大会が開催されます。この第18回共産党大会において中国共産党の指導部が変更されるということは周知の事実となっています。新しい国家主席に就任する予定の習近平氏がどのような舵取りをするのか期待と不安が募ります。

この中国国家指導部に関して今日26日にニューヨークタイムスに非常に気になる記事が掲載されました。

それは温家宝現首相一族が2000億円を超える不正蓄財をしたというもので、非常な長文の本文にお加えて、温家宝一族の詳細な情報(家系図のようなもの)が付されています。その細かさから見るとこの記事が中国で情報収集されたことは明らかで、それがアメリカの有名な新聞にリークされたのでした。そして記事掲載後暫くしてから、中国国内ではニューヨークタイムスの閲覧および検索ができなくなったことも追加情報として報道されました。

実は今日この記事が報道される少し前に、「薄煕来氏」が刑事訴追されることとなって中国共産党から除名されることとなったという記事が報道されたのでした。薄煕来氏についてはもう何度も触れていますが、かつて非常に有力な指導者候補であり、18回共産党大会で常務委員への昇格が確実されていたものの、奥様の英国人殺人事件関与とか不正蓄財とか職権乱用とか色々あって事実上失脚したのでした。

「温家宝首相」は、対立しているとされる「薄氏と江沢民前国家主席」派と「胡錦濤現国家主席と習近平氏」派のどちらとも距離を置いている中間派的な存在だとされています。しかし現体制の首相として「薄氏」に引導を渡す役割を演じました。その温首相にも「薄氏」に負けないような「不正蓄財糾弾」疑惑が投げ掛けられたのです。これは明らかない「薄煕来」氏側からの攻撃に違いありません。気になるのは、ここまで失脚が確実視されているにも関わらず、まだ対立続いていることです。

今年2月に成都のアメリカ領事館に逃げこんだのが、嘗ての薄氏の片腕で薄氏の妻の「谷開来」に関して薄氏と対立することとなった「王立軍」でした。アメリカ政府は半年後に姿を見せるはずの「習近平指導体制」に対する「貸し」を与えるような形でこの「亡命事件」を穏便に処理しました。今回もニューヨークタイムスの記事というアメリカを使っての攻撃です。

共産党大会に二日前の6日にはアメリカ大統領選挙の投票が行われます。日本の政権もどうなるか分かりませんが、この秋は各地で目の話せないイヴェントが多いです。
10月26日(金)
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