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Kenの日記
by Ken
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■スバッシュ・チャンドラ・ボース68回目の法要
毎年8月18日恒例となっている「スバッシュ・チャンドラ・ボース」の法要が杉並区の蓮光寺で開催されました。妻と二人で出かけました。インドからジニー先生がやってきているし、インド関係のイベントが多い夏になっています。今年は日印国交樹立60周年なので多少例年と違うことがあるかしらと期待していきました。
昨日昼食を食べた文京区本郷のインド料理店の店員に今日の法要のことを知らせておいたのですが来られなかったようでした。今やインドの方が大勢日本に来て働いたり勉強したりしているはずなのですが、昨年までの法要には数人かのインド人しか参列していなかったので、少しでもインドの方にこの催しを知ってもらおうと思ったからです。
今年もインド人の参加の少ない寂しい法要になれば残念なことだなと思っていたのですが、事前の予想に反してインド人の参列者が多くそう広くない蓮光寺の本堂はギューギュー詰めの状態となりました。座る席がなく立っている参加者が多いこともあって、例年だと順番に整然と行われる「お焼香」はかなり雑然と騒々しく行われました。その所為でひそひそ話をする人が多く、お焼香の間「お経」を読み続ける望月導師さんには非常に申し訳ないことになってしまいました。
法要の後の開催された御斎も昨年より多くのインド人の方が参加されました。今回少し工夫されたようで、出された食事は「寿司(魚類)」と「鶏肉」でインド人でも何とかギリギリOKというレベルでした。しかし多くのインドの方が法要に参列されましたが、やはり食事を食べずに直ぐに帰られたインド人は多かったようです。アルコール(缶ビール)とハムの挟まったサンドイッチは一見なんでもないように思えますが、インド人の中でも厳しくベジタリアンを貫いている人には受付されない食事です。
私達の正面にはコルカタから日本に留学している学生が座りました。ベンガル出身のスバッシュですからベンガル出身者には人気があります。この非常に優秀そうな学生さんは普通に魚も鳥も食べていました。インドでもベンガル地方の人達は東南アジアに近いためか食材に対して柔軟な感じがします。
一方でこれは私の印象ですが、北インド出身の「ネルー一族」とかグジャラート出身のガンジーとか非常に禁欲的で厳しくベジを守るタイプで、むしろ少し堅苦しくさえ感じます。この辺りがインド国民会議派主流の「ガンジー・ネルー系」の人達とスバッシュがしっくり行かなかった一つの理由かもしれません。宗教にも食べ物にも寛容で柔軟だった「スバッシュ」が国民に人気があったのは分かるような気がします。
今のところインド政府が蓮光寺のボースの遺骨が本物であると見解を変える気配は全くありません。インドではボースの誕生日である1月23日は知られているようですが8月18日は全く教えられていないのです。政府レベルだと現在の与党国民会議派の都合で、スバッシュを英雄視することに繋がりかねないその死の経緯について国民に詳らかにしたくないのですね。そうすると着実の民間レベルでインド人への浸透を図り、その結果として政府に見解修正を求める方法しかないと思います。
08月18日(土)
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