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Kenの日記
by Ken
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■東京芸術劇場「トゥーランドット」
池袋の東京下芸術劇場で「トゥーランドット」を見てきました。指揮は井上道義さん、演出は狂言師の茂山千之丞さん。オーケストラがピットから出て舞台と近い場所に措かれ、舞台は非常にシンプルというか、動きが非常に少なクなっています。コンサート形式ではないのですが、これが「狂言形式」なのでしょうか。舞台の左右の袖に大きなパネルが設置され、オペラが進行していくに従って、象徴的な漢字が映し出されました。それは「会・別・氷・火・妖・金・愛・死」。
トゥーランドット :マリアナ・ツヴェトコヴァ
皇帝アルトゥム :鈴木寛一
ティムール :ジョン・ハオ
王子(カラフ) :アレクサンドル・バディア
リュー(女奴隷) :小林沙羅
ピン(宰相) :萩原 潤
パン(内大臣) :与儀 巧
ポン(総料理長) :牧川修一
役人 :小林大祐
ペルシアの王子 :中村順一
プー・ティン・パオ :風李一成
指揮 :井上道義
管弦楽 :読売日本交響楽団
合唱 :新国立劇場合唱団、TOKYOFM 少年合唱団
正直言って左右のパネルの漢字が示すほどの「深い」感情を汲み取ることはできませんでした。トーランドットもカラフも東洋の服装が全く似合っていません。これは衣装担当の責任でもあるようです。今回は金沢文化服装学院が衣装製作を担当したようですが、ピン・パン・ポンの衣装といい、カラフの衣装といい、トーランドットの衣装といい、ちょっと頂けないものでした。トゥーランドットは衣装が硬い事もあって非常に動きの少ない演技でした。しかし「動きが少ない=内面を掘り下げた」という図式にはならず、トゥーランドット姫の性格が最後まではっきりしませんでした。
そんな中で、ティムールを演じた「ジョン・ハオ」さんが非常に深い歌を聞かせてくれ、リューの「小林沙羅」さんの初々しい歌も一際目立っていました。それと殆ど動かずに一箇所で集団で歌うこととなった「合唱団」はさすがでした。新国の合唱団は本当に素晴らしいと思います。また、3つの謎を解いたカラフを誘惑するために登場するダンサーの「伊津田愛」さんはサックス奏者なのだそうです。胸を露にした大胆な衣装といい、妖しい身のこなしといい舞台への「こだわり」を感じました。井上道義さんの指揮は相変わらずメリハリが利いていて「キレ」が良かったです。でもカラフ役のアレクサンドル・バディアの「誰も寝てはならぬ」の後に聴衆に拍手を要求したのは興ざめでした。それほどの声は出ていなかったと思います。
07月25日(土)
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