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Kenの日記
by Ken
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■ナポリ2日目:歴史地区散策
青い買い物袋をもったスリのリーダらしき男その最終バス停で降りずにまた同じバスに乗って戻っていってしまいました。折口のドア越しに「彼」と目があいましたが「彼」は何の表情も変えずに過ぎ去っていきました。ナポリのバスでは一回一回切符を買わずに定期を利用する人が多いので地元人(若い男)が切符に刻印を押してもらうためにバス内を移動することはまずないのです。基本的に観光客はバスの前方(運転手の居る方)に乗るべきですが、スリ集団がその入口に陣取ってワザと後ろに乗せようとする手口だと後から分かりました。そして混んでいる後ろから前方に移動しようとすると吊革などにしっかり捕まって「獲物」の移動を邪魔します。

ナポリの石畳道路を走行するバスがガタガタ揺れて音は煩いし、一方通行の道ではカーブが多いためにバスは揺れます。スリ集団はバス停の間隔だとか道の状況を熟知して作戦を実行してきます。兎に角悪名高い「ナポリスリ集団」からのがれることが出来きたことは良かったです。
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「シメリオ楽譜店」
ホテルに忘れてきた旅行ファイルを持って午後から気分を一新してナポリ見物に向かいました。今日の朝はトリブナリ通りをドゥオーモ側から歩きましたが、午後はダンテ広場側から歩くことにしました。というのもダンテ広場に近いベッリーニ広場近くの「シメオリ楽譜店」に行くためです。この楽譜屋さんは音楽学校の正門の向にありかなり本格的な楽譜屋さんです。前回の旅の時にも来て買わず終いだったし、今晩の夕食は「カンツオーネレストラン」なのでカンツオーネの楽譜を買いました。

「サンセヴェーロ礼拝堂」
買い物をした後トリブナリ通りから南に延びる大変細い「サン・ドメニコ・マッジョーレ通り」で「サンセヴェーロ礼拝堂」と「サン・ドメニコ・マッジョーレ教会」に向かいました。サンセヴェーロ教会はベールを纏った横たわるイエス像で有名です。素晴らしい彫刻でした。この作品は18世紀の彫刻家ジョゼッペ・サンマルティーノの作品です。この教会の地下室には人間の血管だけを残した人体模型が展示されているという風変わりな礼拝堂です。パンフレットによればこの礼拝堂をにてを加えたサンセヴェーロ公爵が科学(錬金術)に造詣が深かったのだとこことです。この礼拝堂内は一切撮影禁止で各所に厳しい顔をした警備員が目を光らせているのは少し異様な感じがしました。

「サン・ロレンツォ教会」
引き続き「サン・ドメニコ・マッジョーレ教会」に行きましたが教会は休憩時間で閉まっているので、「サン・グレゴリオ・アルメノ通り」のプレゼピオ屋街を経由して「サン・ロレンツオ教会」に向かいました。今回のナポリ旅行の隠れた目玉として「ナポリの地下」というのがあります。サン・ロレンツォ教会の地下、またトリブナリ通りのナポリ地下散策、明日行ければ行ってみたいカポディモンテ美術館に近い「サン・ジェンナーロ・カタコンベ」と候補地は考えてありました。今日はまず「サンロレンツォ教会」の地下を見ました。

現在の教会敷地の下には大規模な古代都市の遺跡があるのです。ポンペイ遺跡と同じような古代都市で古代の道・家屋の様子を見て回ることが出来ます。但し違う表現を使うと「ボロボロの崩れたレンガ・石の構造物が延々と続いているだけ」で非常に単調で面白味のないものでした。残念ながら私達の他には誰一人見物人はいませんでした。前回の旅で「ポンペイ」を堪能していたのでこのナポリの地下遺物は格段興味を引くものではありませんでした。ということで「サン・ロレンツォ」の西側にある「ナポリ地下街」の見物も取りやめることにしました。

「プレゼピオ」「コルノのお守り」
「サン・グレゴリオ・アルメロ通り」では「コルノ」と小さな「プレゼピオ」をお土産に買いました。プレゼピオは観光客向けの「お土産」とは別に、地元の人達用のクリスマス・デコレーション・プレゼピオが作られ売られています。人間の形の物もあるし、家財道具、食べ物等で要すれば粘土細工の高級な「ママゴトセット」の部品といえると思います。かなり高価なもので毎年何種類か買い足してだんだんにコレクションが増やしていくようです。


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09月10日(水)
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