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Kenの日記
by Ken
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■日フィルの音楽会
音楽で気になった点は「聞かせ所」が非常に明確すぎることでした。演奏者は何度も演奏しているし、聴衆も知っている曲ですから、ここが「決め」という部分は予め頭に入っています。そして音楽はその予想通りに進展して行きました。「決め」に向かって進む経過的なパッセージは「それなり」につまり経過的に演奏されます。これは予定調和で聴衆にとっても安心できる演奏ですが、正直言って新鮮味がない。チャイコフスキーの4番に何か新しい音楽を聞きたいと考えた聴衆にとっては、予想通りの何も新しいものはない演奏だったのではないでしょうか。もちろんそれで十分ではあると思いますが。
高関さんは1977年日本で開かれたカラヤン指揮者コンクールで優勝しています。じつはその最終審査がベルリンフィルを使って行われ、カラヤンが指揮者の目の前の椅子に座って審査したのでした。まだ学生だった私もこの最終審査を結構前の方の席で見ていました。高関さんの演奏は正直言って記憶がありません。決勝進出者の演奏が全部済んだ後に、カラヤンがブラ2のリハーサルを始めたのですが、ベルリンフィルの音が全く違って聞こえた記憶があります。
実は今日の「黒川侑さん」が75回(2006年)の音楽コンクール第一位、9月に聞いた「長尾春花」さんが76回(2007年)の音コンで第一になっています。お二人とも同じ年代です。黒川さんはウィーンに留学、長尾さんは芸大で学ぶようです。非常に対象的な個性をお持ちのお二人なので、これからどのような音楽を演奏されていくのか非常に楽しみです。個人的な「長尾さん」のキャラに引かれます。
10月30日(木)
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