ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■愛の説教部屋
たまに子供を正座させて説教する時がある。
今日は娘・R(10才)を叱った。内容は言えないが、万引きとか暴力などといった犯罪ではない。仮に
「以前宿題をやらないことを叱ったが、またやらなかった」
ということにしておこう。「また」というところがポイントである。以前も同じことで叱ったのに、また同じ過ちをしてしまったことが最大の説教どころである。裏切られてしまったことが僕としても何よりも悲しいし心が痛い。なので
「前に叱った時は『これからはちゃんとやる』って言っていたのに、何故できなかったんだ」
と問い詰めたところ、
「この世の中を!ウグッブーン!! ゴノ、ゴノ世のブッヒィフエエエーーーーンン!! ヒィェーーッフウンン!! ウゥ……ウゥ……。ア゛ーーーーーア゛ッア゛ーー!!!! ゴノ! 世の! 中ガッハッハアン!! ア゛ーー世の中を! ゥ変エダイ! その一心でええ!! ィヒーフーッハゥ。一生懸命訴えて、西宮市に、縁もゆかりもない西宮ッヘエ市民の皆さまに、選出されて! やっと! 議員に!! なったんですううー!!!」
急に号泣して全然関係ないことを語り出し…って違う。
「ちゃんとやろうとしたんだけど…できないときがあって…」
静かに、ゆっくりと語るのであった。Rの大きな目から涙がひとつぶぽろりとこぼれた。今まで見た中で最も美しい涙だと思った。その美しさに魅了されRを信じてしまうところだけれども、でも、裏切られてるからな〜、と思いながらも、
「これからどうしたら防げるか、書け」
始末書的なことを書かせて自分の机に貼らせたところで、お説教タイムをおしまいにすることにした。
子供達が寝てから
「またやらかしそうで不安なんだよね…」
と嫁に言うと
「はあ?ワタシは絶対やらかすと思ってるよ。信じてないし」
非常にドライなコメントであった。
「僕も同じようなことをしちゃうから分かるんだよね…Rは僕の弱いところを受け継いでしまったんじゃないか…」
メンタルの弱いところが似てしまったよ、と嘆くと
「じゃあしょうがないね。あなたが悪いよ」
と嫁。はいはい、子供の悪いところは全部僕のせいですよ。
娘の涙。僕はあの美しい涙に一生騙され続けるのだろうか。
ちなみに僕は雀の涙である。
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07月05日(土)
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