ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■夏だ!海だ!沖縄だ!
「沖縄に行きたい!」

もう何年も前から嫁が言っていたことだ。沖縄のキレイな海の風景にたまらなく魅力を感じているらしい。それにつられて娘・R(10才)と息子・タク(8才)も

「行きたい!」

と言い出している。しかし僕は出不精でありそんな遠くには行きたくないので、北は栃木、南は神奈川ぐらいで勘弁してもらえないだろうか、と、もう何年も湘南の海などでお茶を濁していたが、沖縄の海とは比べ物にならない汚さである。お茶を濁そうとしたら海が濁ってたというオチで

「やっぱりきれいな海が見たいよう」

一層みんなの要望が高まるばかりであった。そして今年も

「今年は沖縄行くんでしょ!」

とRが詰め寄って来たので誤魔化すにもそろそろ限界が来たようだ。

「じゃあ旅行代理店に行ってみるか…」

重い腰を上げて相談しに行くことにした。あらかじめ家族それぞれに何を最優先するかを聞いてみたところ、

嫁→海

R→プール

タク→釣り

なんだそうだ。プールも釣りもわざわざ沖縄まで行かなくても、と思ったが飛行機に乗りたいとかいろいろワクワクしているのでまあよい。ちなみに僕はエッチなお店…なんてことは言えなかった。

買い物がてら新宿の某旅行代理店に到着。ちなみにタクは友達の家に遊びに行ってしまったので僕、嫁、Rの3人である。対応してくれたのは「研修中」という名札がついているかわいい女の子店員。今年の新卒だという。ピチピチギャルじゃのう。うえへへ。

沖縄には行ったことがない我々は地理感ゼロ。なので、いちいち店員の女の子に説明してもらい、ああだこうだと家族の希望(僕のを除く)に近いプランを練っているうちに結構時間が経ってしまい、

「あ、そろそろタクが帰ってくる頃だから…」

嫁は先にウチに帰った。Rは僕と残りたいというのでそのまま僕の隣に座って、店員さんとのやりとりを聞いていた。ようやく全てを決めて手続きを終えて肩の荷が下りたような気がした。気が軽くなったのでちょっと店員さんと雑談をする。

「どちらにお住まいですか」

と聞かれたので練馬ですよ、と答えると

「私も練馬区なんですよ!○○駅です」

なんか嬉しそうな店員さん。

「じゃあすぐそこの駅から始発で帰れるから楽だね」

「そうなんですよ〜」

などと喋っていたらふと横のRと目があった。するとRは顔をくしゃっとゆがめて

「らくだね!」

と僕のマネをするではないか。きっとデレデレした顔して喋ってたんだろうなあ…と我に返った。

「いやー、そんな喋り方してた?」

娘に鼻毛を読まれた気まずさは、笑って誤魔化すしかないではないか。

那覇、那覇、那覇〜。

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05月20日(火)
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