ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■まるはにちろ。
ソーセージ
ここに1本のソーセージがあった。

自分で買ったのではない。「水曜日のカンパネラ」というグループのライブでもらったのだ。コムアイさんというボーカルの女の子が、「ミツコ」という曲の中で

「みんなでソーセージ!」

と歌いながら客席に向かってソーセージをぶん投げる。そのぶん投げ用のをもらったのだった。なんでそんな歌詞なのかというと、この「ミツコ」という曲は「恋の罪」という映画をモチーフにして作られているからである。

ちょっとその内容を説明すると…。

とある作家の妻・いずみはスーパーのパートを始めた。

「いらっしゃいませ。ソーセージはいかがですか?」

試食コーナーでソーセージを焼いていると、モデル事務所のスカウトだという人に声を掛けられる。怪しいことこの上ない話なのに、お上品で世間知らずないずみはホイホイ付いて行ってしまう。案の定そこはAV撮影現場で、ガッツリやられてしまう。

いずみは騙された…と嘆くも、それがきっかけでエロス方面に覚醒してしまい、見ず知らずの男とやっちゃったり売春までするようになってしまう。スーパーのパートも続けているのだけれども、いずみがエロスに貪欲になるに比例して、売るソーセージがどんどん極太になっていくんである。

もちろんこのソーセージはちんこの暗喩であり、そういう映画の場面を元ネタにして

「みんなでソーセージ!」

と歌っているのだ。

で、話を歌と映画から戻すと、僕の机の上にそのソーセージがあって、それを娘・R(10才)と息子・タク(8才)に見付かってしまった。

「食べる?」

と言ってみたところ

「食べたい!」

ふたりとも目をキラキラさせていた。ちょうど小腹が空く時間帯といってよい。食べさせてやるか、と、セロハンを剥がすと、ぶるるーんと、ソーセージがたわむ。ますますちんこのような…。いや、子供達にそういう下ネタを感じさせてはならない。

もし僕が若い女の子にこんなソーセージを握りながら

「食べる?」

なんて言ったらそれだけでセクハラである。僕にそういう気がなくても相手には僕が「ぐえへへ」とセクハラしてるとうつるに決まっている。そして本当にそういう気がなくても「ソーセージ=ちんこ」ということはどうしても意識してしまうから、その意識を相手も察してしまい、結局セクハラに見られてしまうだろう。

しかし相手が子供達なのでそういう心配はない。もちろん下ネタでウケを取る気はない。純粋に子供達が食べたがっているから食べさせたいだけだ。

先の映画でもそれを元にした曲の中でも、このソーセージはちんこの暗喩が付きまとっているモノだが、子供達はそんなことは意識しないだろうから、ソーセージ以外の何物でもないソーセージとして堂々とあげていいものなのだ、と自分に言い聞かせ、

「じゃあどうぞ」

と手渡した。なんか長い文を書いてしまったが、要するに僕は子供達に対し、ソーセージを差し出して

「ほら、ちんこだぞー」

とか下品なことはしない、ということを言いたいのである。女の子にはやるかもしれないけど。

それなのに、ソーセージを受け取ったRは、それをぶんぶん振り回して

「ぎゃはははは!ちんちんぶらぶらソーセージ!」

思いっきり大爆笑しているではないか!

僕は愕然とした。タクが言うならまだしも、Rが率先してそんなことを言うとは…。Rがのはらしんのすけ状態になって、タクが腹を抱えて笑っている。まさかこんなことになろうとは。

Rにこんなことを教えたのは誰だ!決して僕ではない。この日記では下品なことしか書いていないが、その代わり子供達には下ネタは一切言わないのだ。

ま、小学生なんてうんこちんこネタ大好きだし、これまで僕に言わなかっただけで、小学校では日常的に下ネタに接しているのだろう。


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01月16日(木)
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