ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ダンス・イン・ザ・バス。
子供たちとお風呂に入っていた。
息子・タク(8才)が
「カビゴンごっこする」
と言って、娘・R(8才)も
「ウチもやる」
カビゴンという、いつも居眠りしているポケモンのマネをして、ぐだーっと湯船に浸かっていた。そのうちタクが
「のぼせた」
と言って風呂を出て行った。Rも湯船から出たのだが、
「パパ見て見てー」
と踊り出すではないか。すっぱだかのまんまで。
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
「きゃりぱみゅの歌だね」
「しんちゃんの始まりの歌になってるんだよ!」
このきゃりーぱみゅぱみゅの曲がクレヨンシンちゃんのオープニング曲になっているのだ、と踊りながら僕に教える。いや、そんなこと教えられても、
「知ってるし!てか君に教えたのパパだし!」
「ぎゃはは!ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
Rはごまかしてまだ踊り続ける。
「そろそろ出てちゃんとタオルで拭きなさい。風邪引くよ」
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
また返事せず歌って踊り続ける。このサビの部分だけずっとループだ。
「そういえば、なんで最近自分のこと『ウチ』って言うようになったの?」
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
まだ返事なし。
「パパは、今までどおり『R』か『私』にしたほうがいいと思うんだけどね」
「やだ!」
「お、やっと普通に喋った」
「あ、ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
また慌てて踊り出すR。
「もういい加減にせーんかーんヤマト!」
ホントに早く服を着ないと風邪引くぞ、と風呂場から追い出した。扉の向こうに追いやっても
「ぼくの♪気持ちは100パーセント♪とどけ、どどけ、君に♪」
まだ歌声が聞こえた。おどけていて、僕の言うことを全く聞かない。これはどういうことかというと、
「…眠いんだな」
もうこの子達がいつも寝る時間をだいぶ過ぎていた。とっとと寝ろって感じである。それにしてもなぜ「ウチ」に変わったのか。ラムちゃんかよ。Rは喋れるようになってすぐは
「Rちゃんはね…」
自分のことをRちゃんと読んでいて、小学校に入ってからだったろうか、ちゃんが抜けて
「Rはこれが好き」
という風に、自分の名前を言っていたのに。何故なのか。しかしRは決して語ろうとしなかった。教えて欲しかったなー。
パパの、気持ちは100パーセント、届け、届け、君にってか。
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11月14日(木)
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