ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■グレートタイフーン。
台風26号が近付いていた夜、早めにウチに帰ったら子供達はまだ起きていた。台風は明朝に最も接近するということなので、
「明日は学校休みだろ?」
と聞いてみたら
「うん!」
既にそう決まっているとのことだったのでホッとした。というのもちょっと前も台風が来た時(今年は台風が多くて既にいつのことだったかもう忘れてしまっているが)、その時はもともと休日だったけれども、
「ウサギの飼育当番だから学校に行かなきゃいけないの」
と娘・R(10才)が言うものだからビックリした。台風が来るのは予め分かっているはずだから、当然中止するなりなんらかの指示が先生からあって然るべきなのに、
「なんにも言われなかった」
とのことなので、
「行かなくていい!外危ないから!雨ザーザーで風ビュービューだから!パパが後で先生に言うから行かなくていい!」
必死に止めたのだけれども、使命感が強いのか、「うさぎは寂しいと死んじゃうの」というのりピーの教えを守っているのか、
「行く」
と言って聞かない。なので仕方なく僕が付いて行った。途中で、やはり飼育当番のRのクラスメイトと、一緒に付いて来たお爺ちゃんと出くわし、
「まったくどーなってるんでしょうねえ」
とブーブー言いながらずぶ濡れになって学校に着くと、用務員さんしかいなかった。ひとこと先生に文句言ってやろうと思ったら
「誰もいないんですよ」
という。クラスメイトのお爺ちゃんが
「こんな暴風雨に子供を来させるとはどういうことだ!」
用務員さんに詰め寄るが
「私は何も聞いてないんですよ!」
用務員さんにも全然話が伝わってなかった…ということがあったので、この時点で休校という判断は当然だと思った。僕の会社も休みにならないかなあ…とも思ったがそれは叶わぬ願いである。
翌朝、風がドドドドドとジョジョの効果音フォントが出て来そうな勢いの強さで、この中を歩いて行かなければならないのか、とウンザリであった。一方、Rと息子・タク(8才)は休校なのをいいことに、布団の中でワクワクしていた。
「パパは行くけど、君達は外に出ちゃダメだよ。午後は台風通り過ぎるみたいだよ」
と言い残して会社に行こうとしたら
「いやいや、ワタシが外に出しませんから!」
嫁がオホホホと笑っていた。Rは
「あのねえ、前に大雨が降った時、歩道橋のとこでカサが飛びそうになったんだよ」
と嬉しそうに言うので
「危ないから風が強い時は歩道橋はやめなさい!」
Rはちっちゃいので傘ごとメリーポピンズのように飛んでってしまいそうだから、強く注意し、家を出た。
で、駅に着いて電車に乗ろうとしたら
「風が強いから運転見合わせまーす」
ほげえ!この電車が止まってしまってはバスもないし、どうすることも出来ない。しばらく耳を長くして待ってるか…ってオイ、そりゃウサギだよ、って感じでセルフツッコミをしながら待った。
…が、それでも来ないので、会社には適当に1時間ぐらい遅れます、って一報入れておいておけばいいや、と思い直し、茶店でコーヒーでも飲むべ、と駅を離れたのであった。
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10月17日(木)
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