ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■続・オスマン・サンカン。
小学校の授業参観日記の続き。
娘・R(9才)の教室をチラ見した後、息子・タク(7才)の教室に再び戻ろうとしたところ、今度は隣のクラスの扉がガラッと開いた。
「や、こんにちは!」
隣のクラスのイケメン先生であった。僕を含めた父親達のソフトボールチームに助っ人参加してくれている攻走守揃ったナイスガイである。
「あーどもーお疲れ様です」
と挨拶すると
「見てってくださいよ!」
先生は僕を床の間に上げるぐらいの勢いで教室の後ろの扉を開けてどうぞどうぞと勧める。自分の子がいるわけでもないのになあ…と躊躇しながらも、嫁がこのイケメン先生のファンなので、あとで自慢してやれ、と思い直して教室に入った。
Rと違うクラスではあったが、知っている近所の子どもたちがチラホラ。そのうちのひとりが宿題を忘れて怒られており、見てはいけないものを見てしまった気分。僕の存在に気付いて
「なんでRちゃんのクラスじゃなくてこっちにいるの」
という目で見られたりしてやはり肩身が狭い。大丈夫、誰にも言わないから…と目で語ったが伝わったかどうか。ていうか後でRに言っちゃったんだけど。そしたら
「あの子いつもだよ」
とのことで。先生も大変だなあ。で、いくら先生が見て行けと言っても見ているのは僕だけだし、自分の子供もいないし、という、どアウェイの中、居られるのは10分間が限界だった。授業の区切りを見計らって、どーもー、とサヨナラした。
寄り道をしてしまった。僕はタクの教室に戻らなければならなかった。何故なら、タクのガールフレンドはどの子か見定めるためである。タクには熱烈なラブレターをくれた女の子がいて、その子といい感じなのだという。僕はどの子か知らないのでタクに教えてもらうつもりだったのだ。
ちょうど休み時間になったので、
「おいタク、彼女紹介しろよ」
と捕まえたところ、タクは僕の腕を引っ張って合わせてくれた。みぎわさん系かと思ったら、なんと、ちっちゃくてカワイイ女の子ではないか。上手くやったなコイツ…。
「これ、ボクのパパだよ」
「こんにちはー。いつもありがとねー!」
と挨拶してみると、パッと笑顔になって
「きゃー、そっくりー」
キャアキャアはしゃぐではないか。
「えー。そう?」
思わずハモって照れる僕ら親子。
「そっくりだよう。このへんとか」
彼女はそう言ってタクのほっぺたをツンとつねった。
「なんだよう」
お返しに彼女につねり返すタク。
「やったな」
またつねる彼女。で、またつねり返すタク…って、イチャイチャしてんじゃねえよう、おい。なんだか見てるのがアホらしくなってきたのでとっとと帰ろうかと思った。
なんだかやけに息の合った、付き合いの長いカップルのようで驚いてしまった。タクめ、女の子の扱い方が上手いのではないか…。始めは郵便局のことをよく調べてたことに感心していたがそんな気持ちも吹っ飛んでしまった。
この子は早く結婚相手を見付けてくるのかもしれない。それまで孫の名前でも考えながらのんびり待つことにするか。
郵便局なだけに、ゆうちょ(郵貯)うに構えて。
なんちて。
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07月18日(木)
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