ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■追っかけ授業参観。
娘・R(9才)と息子・タク(7才)が通う小学校の授業参観日であった。
朝から嫁がカヤカヤと言う。
「私はRとタク、半分ずつ見ますから。あなたはあなたの見たいようにどうぞ。あなたと一緒に行動しませんから。でもたまたま一緒になっちゃったらしょうがないけど」
「なんだそりゃー!」
僕、すごいエンガチョ扱い。まあ嫁のことはどうでもいい。今回の授業参観で最も重要なことは、Rの二時間目に音楽の授業があることである。
音楽の時間は、担任ではなく、あまちゃんに出てくるアキちゃんに似た新任音楽教師が受け持つ。その可愛さは僕を含めた父兄達の間に轟いていた。
学校に着き、まずタクの教室に行くと
「うわー、なんか来た…」
というニンザリとした苦笑いで僕を迎えるタク。しかし僕の目を思いっきり意識し、まず僕の顔を見てニヤーとしてから手を挙げて、先生に当てられて答えて褒められて、そしてまた僕の顔を見てドヤ顔、ということを何度か繰り返し、ほぼ百点満点の出来であった。
次の時間はいよいよRの音楽の時間。音楽教室に行くと僕と同じようなオヤジがそこかしこに。何人かが知り合いのオヤジで、
「アキちゃん先生ばっか見てちゃダメですよー」
「何言ってんすか、見るに決まってるでしょ」
「ちゃんと自分の子を見ないと」
「ていうか、あなたの子クラス違うでしょ」
とか教室の後ろでヒソヒソやっていると、嫁を含めそれぞれの奥さん方がこちらを虫を見るような目で見ていおり、何見てんのよーッ。
音楽の授業は「琴の練習」というなんとも優雅なもので、「さーくーらー、さーくーらー」と、カワイイ先生とカワイイ子供達が一生懸命練習しており、先生に当てられたRが発表していたのが今日一番の見どころであった。
ええかっこしいのタクと違い、Rは絶対自分から手を挙げないタイプ。
「今年は自分から手を挙げてね」
毎年そう言っても
「やだ」
開き直って堂々と拒否している。なので、先生から当てられない限りオイシイ場面が見られないのだ。ナイスアキちゃん先生。
アキちゃん先生の授業が終わり、オヤジ共がゾロゾロ教室を出て行くと、いつの間にかタクの教室の方に行っていた嫁とすれ違った。
「イケメンの先生に挨拶しちゃった、キャー」
お前人のこと言えないだろ。
そんなわけで4時間の授業が終わり、子供達と一緒に帰ってきて
「はーお疲れさん」
とくつろいでいたら、嫁から
「これヨロシク」
1枚の紙をひらりと渡された。「保護者の皆様のお声をお聞かせください」という学校からのアンケート用紙であった。
「えー、感想書かなきゃならないのー?アキちゃん超カワイイぐらいしか書けないよ」
「それだけでもいいから書いてよ」
超適当なことを言う嫁。んなわけねえだろ。
琴の授業の優雅さが心の琴線に触れました、とでも書こうか。琴だけに。なんちて。
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06月09日(日)
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