ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■はぐれメタル純情派。
近所の小学校で、近所のおっさん達によるソフトボールの練習試合に参加していた。
3試合ほどやり、相手が勝ったりこちらが負けたりしていてお疲れ様でしたー、と後片付けをして帰り支度をしていると、
「そこの12番!」
大声で怒鳴る声がするので誰だと思ってキョロキョロしてみると、息子・タク(7才)が走ってやって来た。
「親を番号で呼ぶんじゃない!」
12番は僕の背番号なのだ。そう叱りつつも、なんでこんなところにいるのか。娘・R(9才)やその友達とこの辺をうろついて遊んでいたのは知っていたので、何故ひとりなのか、と聞いてみると
「○○公園に行く途中でRちゃんたちがいなくなっちゃんたんだよ」
とぷんすかしていた。
「偉そうに言うけど要はお前がはぐれたんだろう」
そういえばこの子ははぐれメタルにどことなく似ているなあ…と思いながら言うと
「そうだよ!」
逆ギレされた。R達とはぐれたタクは僕がここでソフトボールをやっているのを知っていたため、とりあえず来たのだという。確かに公園からは家に帰るよりこの学校のほうが近い。
「とりあえず公園に行ってみよう」
とタクの手を取り公園に向かう。
「ボクは公園から学校まで一人で歩いてきたんだよ。すごいでしょう」
公園から学校まではほぼ直線で徒歩2分ぐらいなのだが、まだひとりで外を出歩くことを許されていないタクにとっては冒険だったんだろうなあ。
公園に着くと
「あっRちゃんの自転車だ!」
Rとお友達の自転車が止まっているのを発見。
「たっくんいたー!」
すぐさま本人たちも駆けつけて来て無事合流することが出来た。Rのお友達がケータイを持っていて、お友達のママ経由で嫁に「タクがいなくなった」と連絡してくれていた。僕はお友達に謝って、またママに見つかった旨の電話をしてもらうようお願いした。僕は嫁に電話をした。
「あーよかったー!ウチに帰ってくるかもしれないしどうしようかと思ってたんだ…」
嫁もとりあえずひと安心したようで、時計を見るともう夕方5時過ぎ。
「もうこんな時間だからそろそろ帰ろうか」
お友達にはありがとねー、と言ってお別れし、Rとタクと家まで歩く。
「こういうのってどっちが悪いの?」
タクに振り回されたRはご機嫌斜めであった。
「うーん、見てたわけじゃないから分からないけど、君らは自転車でタクは歩きだからどうしても差がつきやすい。お互い離れないで、曲がる時は『こっちだよ』とか声掛けて行くのが一番だよ。集団登校と一緒だ」
と言うと、
「えー!」
100パータクが悪いという見解じゃなかったのでRはあまり納得してないようだった。おっとり屋のRにしてはめずらしく食い下がる。
息子ははぐれメタルで、娘はハグレッシブ、ってか。
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03月22日(金)
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