ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■転勤・オブ・ジョイトイ。
栃木の母から電話が掛かってきた。非常にショボーンとした声だったのでどうしたのかと思ったら

「やっちゃん(僕の弟)が転勤になっちゃったんだよ」

という。弟は母と栃木で暮らしているのだが、川崎に転勤になってしまったそうだ。普段は

「一緒の家にいても全然喋らないしさ、ゴハンどっかに食べに行こうって言っても絶対付いてきてくれないしさ」

などと、いてもいなくても同じだわー、と言っていたのだが、実際離れることになってしまうと

「なんだか寂しくなっちゃってさー…最低2年はむこうだっていうしさ…」

はああ、と深い溜め息をつく母。僕はとっとと

「おらこんな村やだ。東京へ出るだ」

と家を出て東京に来てしまったので後ろめたく、

「ちょっとはそっち帰る頻度増やそうと思うから元気出しなよ〜」

と慰めて電話を切った。本当は僕とか弟とか僕ら家族と一緒に暮らしたいんだろうけどね…。

翌朝、嫁と子供達にこのことを伝えると娘・R(9才)と息子・タク(7才)が

「えっ。やちゃお(子供達はこう呼ぶ)が…」

と、えらく衝撃を受けていた。この時朝ごはんを食べていたが、箸の動きが全く止まってしまった。弟は栃木に帰る度によく面倒を見てくれたり遊んでくれるので、わりと飄々とした取っ付きやすいキャラも手伝い、Rとタクからもの凄い好かれているのである。

しかしRとタクの顔からサッと笑顔が消え、

「もう栃木に行ってもやちゃおに会えないの?」

タクなどは

「うわあああーん!やちゃおー!」

遂に号泣してしまったではないか。そんなにまで弟のことが…。しかしそれを見た嫁は

「あああああ!もう寝不足だから情緒不安定なんだよ!早くゴハン食べてくれー!」

と情け容赦なく金切り声を上げる。

「大丈夫だよ、また会えるから。なんなら川崎に遊びに行ってもいいし。栃木より全然近いし?」

なんかもう死んだ人みたいな扱いになっていたので、必死にそうじゃないぞ、と説明していたのだが

「あなたももうその話しないで!遅刻するよ!」

今度は僕に嫁の雷が落ちてしまった。ちぇー。転勤とか、僕だっていつそうなるか分かったモノではない。明日はマイバディなのだ。もし僕が転勤になったら、やっぱり単身赴任なのかなあ…。

とりあえず、今は転勤じゃなく、ちんちんが痒い時があるので

たぶんイン○ンなのだろう。

遅刻するぞ!あなたもうその話しないで!」

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02月19日(火)
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