ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■2013年のゲームキッズ。
「パパ、2月3日の土曜日は休み?」

息子・タク(7才)がワクワクした顔で聞いてくる。

「休みだよ」

「やったー!」

タクは両手を振り回して喜んだが、無論僕と一緒に居られるから嬉しい、ということではない。

「どうせアレだろ」

「うん、連れてって!」

アレ、とはタクがはまっている「ポケモントレッタ」というゲームである。オモチャ屋などにあって1回100円、ポケモンバトルのゲームと、トレッタと呼ばれるチップのようなものが貰えるのだ。

トレッタにはそれぞれポケモンのデータが入っていてゲームで使用することが出来る。ゲーム自体は単純だが、より強いトレッタが欲しい、全種類のトレッタを集めたい、とはまっていくわけである。

以前の日記にも書いたが、今年になってからもう結構な金額をぶっこんでいるにもかかわらず、際限なくやりたいやりたいとダダをこねるので、

「今月はもうダメ。1ヶ月500円が限度だ。来月までガマンしろ」

と僕が制限をかけたのだ。だからタクは2月に入ったらすぐトレッタをやりたいから連れてけ、とワクワクしているのである。まあいいんだけど、

「2月に入ってすぐじゃなくて、もっと後にしたら?3月までのガマンが長いよ?」

禁断症状が出て来て掟を破りたくなるタクが今から目に見えるようなので、そう提案したら

「やだ、2月3日に200円やる。そんで次の週に300円やる。そう決めたんだ!」

彼なりのペース配分を考えていたらしい。そこまで思い詰めてるんだったらまあいいか、と言おうとしたら

「ホントに200円で終わるのかな?」

横から娘・R(9才)が絶妙なツッコミを入れた。今月やった時も「これで終わり」といいながらもう100円、もう100円とズルズル使ってしまっていた。僕も昔ビートマニアというゲームに大層なお金をぶっこみ、指から血が出るまでボタンを叩き続けていたので気持ちはよく分かる。血は争えないんである。

Rはそのへんのことをよく見ていて言っているのだった。あまり無駄遣いをしないRは、タクの物欲に狂う様を冷静に見ている。

「ちゃんと終わるよ!」

図星だったのか、タクはRにムキになって答えた。

「そうだなー。もしゲームが上手くいかなくても、貰えたトレッタがダブりだった時でも、ちゃんとやめるんだぞ」

僕も念を押しておいたら

「うーん」

タクも不安そうな顔になってしまった。なんか既に雲行きが怪しい感じ。

「そこは自分のガマンできる心を信じていこうよ」

諦めたらそこでゲームオーバーですよ。

ということでどうなることやら。

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01月31日(木)
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