ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■娘のじらし話。
娘・R(9才)がゴハンを食べている時に、

「ねえパパ、話があるの」

とかしこまって言う。何か含みのある言い方。将来、こんな感じの話の切り出し方で「彼氏を紹介したい」とか言ってくるんだろうなあ…とか想像していると脂汗が流れてきたので、

「なんだ、言ってみろ」

早く聞いて心を落ち着かせたい、と思ったのに

「えっとねー、後で言う」

超じれったい。

「ふおおお!なんでよ!」

「話すのにも準備があるの!」

何を偉そうに…。まさかホントに彼氏を紹介したいって話じゃあるまいな。

「ねえ、何の話?」

そばにいた息子・タク(6才)も気になったようであるが、Rはタクの耳元でヒソヒソ話をし、

「あー、あれかー」

なんかタクは納得しちゃってるし、余計気になる。Rはゴハンを食べ終わるとようやく

「じゃあ話すね」

ともったいぶってやって来た。ドキドキ。Rは手のひらに何かを乗せていた。

「この種ね、学校の校庭で採れたの。なんの種かな?」

黒くて丸い種。大きさはBB弾ほど。真ん中にハートマークのようなクリーム色の部分がある。ゴレンジャーに出てくるモモレンジャーの顔が黒くなった、みたいな(たとえが古過ぎて分からん例)。

「あー、なんだっけこれ…」

僕も子供の頃よく拾っていた覚えがある。しかし何の種だか分からない…。

「パソコンで調べてよ。すぐ分かるでしょ」

Rが知った風な生意気な口で僕のケツを引っぱたく。とっとと検索しろ、お前はそれぐらいしか能がないだろ、と言われているようで悲しくなったが、あっさり分かった。

フウセンカズラ
フウセンカズラという名前のようで。名前までは知らなかったなあ…。

「うん、これこれ!」

Rも納得したようであった。始めは何の話かとドキドキしたものであるが、まだまだ子供らしい話であり、胸を撫で下ろしたのであった。

まさに話の種。なんちて。

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09月08日(土)
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