ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■私、踊るわ!
近所の公園でお祭り。
娘・R(8才)と息子・タク(6才)は当然「行きたい」ということで連れて行った。
行く前に嫁が何やら子供達に小遣い帳を書かせてお金の管理の仕方を教えたり、小銭入れを渡して自分で持つように言い聞かせていた。屋台でかき氷を買ったりスーパーボールすくいをやったり、と、今年からお金を使うことを自分でやらせようというしていた。今まで危なっかしくてお金など持たせていなかったのだ。
で、お祭り会場に来て早々、タクがわたあめを買うのを後ろからコッソリ見ていたのだが、速攻で小銭入れを落とし、しかもそれに気付いてない。
「パパ、わたあめ買えたよォー」
「お前財布落としてるぞ!」
「あ、しまった」
おとぼけ過ぎにも程がある、ということで5分で全額ボッシュートとなった。

Rは、同じクラスの女の子がRのことを大好きで、
「Rちゃんと一緒に遊びたい」
ということでふたりで屋台を回っていた。ひとり取り残された僕であったが、ちょうど別のRの同級生のお父さんも同様に寂しそうにビールをガブガブ飲んでいたので
「だんだん親より友達と遊ぶようになって寂しいですなあ」
などと愚痴をこぼすと
「うちなんてとっくにそうですよ!」
逆にこぼされてしまったり。確かに周りを見ると、小学生も中高学年にもなるとほとんど友達とつるんでいるもんなあ…。
そして公園のはじっこあたり、櫓からも離れて照明もなく暗いエリアでは中学生ぐらいの浴衣姿の男女グループが付かず離れずの微妙な間合いで物欲しそうな目線を飛ばし合っており、おっさんとしては焼そばでもぶちまけたい気分である。
Rもタクもひととおり屋台を物色した後は
「おどりたい!」
と叫んでレッツボンダンス。途中、いい感じに酔っ払った爺さんが子供達を集めてレクチャーを始め、
「東京音頭はこう踊るんだー!掘ってー掘ってーまた掘ってー!」
爺さんの後に、何人もの子供達が東京音頭を踊りながらゾロゾロと付いて行く列が出来た。ハーメルンの笛吹きである。

途中、タクが屋台で買った「光るミッキーマウスの耳」みたいなヘアバンドをして踊っていたら、どこからともなく浴衣姿の女の子がやって来て、
「たっくん!かわいいー!」
いきなりタクをダッコして走り去って行った。しばらく何が起こったか状況が読み込めず、
「拉致られた!」
と思った時にはその女の子がUターンして来てタクを置いてった。
「なんなんだ!あの子は!」
「6年生だよ!」
今時の女の子はワイルドだぜえ。しかし僕に浴衣女の子が抱き付いてくるなら大歓迎だが、ウチの子をポケモンかなんかと同じ扱いにしないで欲しい…。
去年と比べて、だいぶ友達と絡むことが多くなった子供達。手持ち無沙汰になり寂しくなったが、オヤジとしてはそれもまた子供の成長の証、としてポジティブに捉えることにしよう。愛少女ポリアンナ物語における「よかった探し」の精神である。
ビールを飲みながら綺麗な浴衣姿のお姉さんを探すという楽しみもあるし…。
ゆかった探しである。
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07月22日(日)
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