ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■夏☆しちゃってるBOY。
日曜日の夜、仕事から帰る途中、髪を切ってから帰ったら

「この子も連れてって貰いたかったのに」

と息子・タク(6才)を指して嫁が言う。言われて見ればタクの髪もわりと伸びてきてるような。

「もう野良犬みたいな臭いがしてしょうがないのよ!」

そうか。もう夏なんだなあ…。夏になるとタクの頭からもの凄い野生の臭いが発生するのである。不思議なもので娘・R(8才)からは全然そういう臭いはしない。そこは男の子と女の子との差なのであろうか。

「床屋行くまでもなく、僕が坊主にしてやるよ」

毎年、夏になると僕がバリカンで刈ってやっていた。わりと上手くキレイな坊主頭が出来るので自画自賛であったが、

「坊主はもうやだ!床屋さんで切りたい!」

なんとタクがノーモアボウズ宣言。いっちょまえに色気付いてきたようである。

「えーなんでー。坊主かわいいじゃん」

「やだ!かわいくない!坊ちゃん刈りがいい!」

必死の説得も通じない。去年までは「坊主にしてぇ」と素直だったのになあ…。自分の美意識とか、坊主だった時の周りの反応とか、いろいろ考えるようになったのかもしれない。そこまで「坊主イヤ」と言われると、僕も中学の時の校則による強制坊主が死ぬほど憎かったのでそこまで強く言えない。

そんなわけで翌日、タクを千円床屋に連れて行った。

「坊主はやめるけど、カリアゲはいいよね?」

「やだ!」

出来るだけ短く切ってもらいたいという目論見はここでも拒否されてしまった。

「それじゃ、カリアゲにならないくらいの短めで…」

そう理容師の兄ちゃんに託すと、

「お父さん、どうですかー」

10分後、普通の坊ちゃん刈りの頭になっていた。

「もちょっと短めに…でもいっかー」

これ以上短くなるとどうしてもかりあげ君になってしまうし、タクが超満足そうにニコニコとしていたのでこれでよし、ということで床屋を後にした。

「カワイイんだけどね、夏だからもっと短くても…」

とオデコの前髪をかき上げてみたら案の定もう汗をかいているし、首回りはあせもも出来ていて…。

やっぱりこの季節、坊ちゃん刈りよりもバッサリサッパリ丸坊主頭にすれば臭いもあせもも防げるのではないかなー…。お金もかからないし…。

文字通り坊主丸儲けである。

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07月16日(月)
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