ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■好きなだけ好き。
それは娘・R(8才)の衝撃的なひとことであった。
「もんだい。Rの好きな男の子は誰でしょう」
「ええええええ!」
「1番、Aくん。2番、Bくん…」
「ええええ、ちょっとまてええ!」
Rに好きな男の子がいるってこと自体が聞いたことないし知りたくもなかったし認めたくないし、それだけで崩れ落ちそうなのに、それが誰かなんてもう、頭がついていけない。童貞にノーマルプレイを教える前に、それを飛び越えていきなりア○ルセ○○スのやりかたを教えるようなものである。
「R、好きな男の子ってクラスの子?」
「うん!」
実はパパが一番好きでしたあ!という理想的なオチでもないことが決定的となり絶望のズンドコに落ちた。
「はい、じゃあもんだいのつづきー。3番、Cくん。4番、Dくん。5番、Eくん。6番、Fくん」
「ずいぶん多い選択肢だなあ」
あまり、その、僕の前で実名を言わない方がいいと思う。何故ならその分だけ行方不明になる男の子が増えそうだから…。
Rが挙げた男の子は僕が知っている子もいれば知らない子もいる。
1.知らない子
2.知らない子
3.ルックスはのび太だが中身出来杉
4.はまじ系
5.クラスの問題児1号
6.クラスの問題児2号
大体こんな感じだ。うーん。Rが好きなタイプはどんなんだろう。問題児1号2号とはまじはありえないし、知らない子は分析しようもないので
「3番!」
Rは男の内面を見る目がある!と信じて答えたら
「ぶっぶー。こたえは1番と2番でした」
「えー知らないし。それにふたりとも好きってどういうことよ」
「あのね、ふたりともやさしいから」
とのことで…1人に絞りきれてないあたり、恋というより単に「やさしい」から友達として「好き」というライトな感情なのではないか?そういう風に解釈したい親父心。
でも実はひとりでもふたりでも何人でも手玉に取ったるわ、という猛禽タイプのハイパービッチだったりして…という心配もある。いずれにせよ気持ちがずずうんと落ち込んでしまったことは確かだ。
「あ、マヤちゃん(Rと一番仲がいい近所の子)は5番なんだよ!」
えー。父親参観の時、先生がやるなって言ってることを一から十までやりまくって怒られていたあの問題児を何故。8才にしてだめんずに捕まる才能が芽生えているということなのか。
Rが好きだというふたりの男の子はどんなタイプなんだろうか。とりあえず僕は運動会とか授業参観とかのイベントではむやみにRの同級生の名前を確認しないほうがいいかもしれない。
もしRの好きな子を知ってしまったら…。
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09月06日(火)
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