ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■君何座?オレギョウザ。
「あのねー、図書館でこの本借りてきたのー」

娘・R(8才)が嬉しそうに見せてきたのは「星座占い」と書かれた本であった。どうして女の子って占いが好きなんだろう。

「そこに書いてあるのがねー。全然Rと合ってないの」

嫁もキャピキャピしながら横槍を入れてくるので、女の子に限らずおばさんになっても占いというものは女性の心を捕らえる何かがあるらしい。僕などはハナから信じてないので読む気にもなれないのだが嫁がベラベラと解説をしてくれる。例えばRは獅子座なのだが、

『クラスの中心でいつも元気いっぱい、いつも大きな口を開けて笑っています』

獅子座キャラはそんな感じらしい。嫁の言う通りRと全然合ってない。Rはどちらかというとクラスの中心で明るく笑っている、というよりも、教室のはじっこでぼけーっとハナクソをほじったり食べたりしているタイプである。

「あ、でもこれは合ってるかも。『負けず嫌いなので夢は大きい』って。Rの夢はピアニストだしね」

「うん。ピアニストになりたいの」

その通り、Rの夢はピアニスト。しかしピアニストっつったら親が金持ちでないと音大まで上げられないし、技術を磨くだけじゃなく美人じゃないとだめだし、ハードルが高い。そういった意味で夢が大きいと言えよう。

一方でタクはというと天秤座で、

『誰とでも仲良くなれて、人の話をちゃんと聞いてあげられる。クラスの意見をまとめるのがとっても得意』

とのことで…。

「たっくんは誰にでも声をかけるよね!こないだもちっちゃい子にあいさつしてた!」

とRは弟のフレンドリーなところを評価する。確かにそうだが人の話は全然聞いてないぞ。

そういったわけで、なんかイマイチピンとこないというか、その占い本の中身はあまり信用できん。特に獅子座(R)と蠍座(僕)の相性が最悪ってどういうことだ!

占いとは自分に都合のいいところだけをチョイスしてウンウン頷くのが正しい楽しみ方のようだ。

占星術とかけまして、八百長禁止の相撲とときます。

その心は、どちらも「ほしうらない」(星占い/星売らない)。なんちて。

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08月20日(土)
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