ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■参観王に、おれはなる!
息子・タク(5才)の父親参観日。

嫁が仕事なので娘・R(7才)をひとり家に残して行けないのでRも一緒に連れて行く。

タク
幼稚園の教室に入るなりタクは水を得た魚状態。友達とドンケツしたりしてじゃれ合っていた。その様子が面白くてビデオに撮っていると、ある女の子がやたらタクに絡んでくることに気が付いた。

これってひょっとして…と思いタクに聞いてみたら

「うん。あの子たっくんのこと好きなんだよ」

とサラッと言うし。かっこいいじゃないかこの色男め。一方Rは制服を着せて園児に紛れ込ませておけば分からないぐらいのちっこい。そんな幼稚園児と違和感ないルックスでもさすがに心は小学生なので、

R
アウェー感が漂っていた。婚活パーティーの壁の花みたい。ちょっと所在なさげで可愛そうかなあ…と思っていたが、中盤ぐらいから「あること」をやり始めたことにより活き活きとしてくることになる。

授業が始まるとみんな元気に歌を立て続けに6曲も歌う。タクは「他のパパ達が気になっていた」とのことでしょっちゅう顔をキョロキョロしており落ち着きがない。

その後は父と子で楽しむゲームである。風船をウチワであおいでゴールに運ぶというもの。

「パパ撮れないからRちゃん撮っててくれるかい?」

とRにビデオカメラ撮影を頼むと、これまでつまんなそうにしていたRが一気にパアっと顔が明るくなり、戦場カメラマンばりに熱心に撮影をしていた。ゲームが終わってからもカメラを離さず、最後までRの手による映像となった。

「うん。上手に撮れてるね」

僕は褒めてやったのだが。

「うー。手ぶれがひどいから目が回るー」

後で見た嫁は気分が悪くなってしまったようだ。

タクとゲームを楽しんで、似顔絵のプレゼントをもらう。一生懸命描いたであろう力作なので

「どうもありがとう。よく描けたね」

と褒めてやった。正直なところタクには非常に申し訳ないのだが、全然似てないのでかなりショックを受けてしまったのだが…。すごい頬がこけてて老けてて、まるでシャブでやつれて逮捕された田代まさしのよう。

「ここまで似てないっていうのも、ちょっと…」

後でこっそり嫁に話すと、嫁はニヤリとして

「本当の父親を描いてるんじゃない?」

とてもハレンチなことを言う。

「お前、冗談でもそういうこと言うのやめろよなああ!」

もしかしたらあの授業参観にいたオヤジ達の中に、こっそり本当のタクの父親がいたとしたら…。授業参観しただけなのに、ものすごく怖くなってしまった。

参観ガクガク。

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06月13日(月)
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