ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■比較三遠足。
羨ましいことに息子・タク(5才)は幼稚園の遠足だった。

場所は「としまえん」で、アトラクションで遊ぶことも出来るが、メインはとしまえん内にあるグラウンドでクラス対抗リレーをすることなのだという。娘・R(7才)は羨ましがっていた。

「いいなあ。Rちゃんもとしまえん行きたいなあ。学校の遠足は公園なのよ」

Rの学校の遠足は光が丘公園という、広いのだが単なる公園なのだ。本当は別の場所だったが、震災の影響でしょぼくなってしまったのだという。単なる公園というのも可哀想だが僕なんか小学校1年から6年までずっと近場の「山登り」だった。

山登りと言っても高尾山より低い300メートルぐらいの山で、学年毎に違うコースで登る。わざわざご丁寧なことに学年が上がる毎に勾配がキツイコースになってたりした。僕が子供の頃は桜金造で有名な「おやーまゆーえんちー」が近くにあったというのに、それでもしつこく毎年「山」。

タクの遠足「としまえん」、Rの遠足「公園」、そして僕の遠足「山」。比べてもやっぱ遊園地が一番いいなあ…。

で、タクはとしまえんの乗り物に乗ることを楽しみにしていたけれども、それ以上にリレーで走ることに気合いが入っていた。前の日などは意味もなく走り出して

「ぬおおおおお!あしたリレーで勝つぞ!」

ものすごい意気込みであった。実際はそんなに足が速いわけではないのだけれども。残念ながら当日の活躍の姿を見ることは出来なかったが、翌日

「たっくん、遠足面白かった?」

と聞いてみたところ

「うんおもしろかった!」

「なんか乗り物乗った?」

「トロイカとイーグル!」

このふたつはぐわんぐわん横回転するアトラクションで、僕が乗ったらゲロが喉まで出かかったので二度と乗らないと心に決めている。

「じゃあリレーはどうだった?」

「う…」

遠足最大の山場、リレーの話になると途端にタクの顔が曇った。

「何番だった?」

「…3番だった…」

タク、既に半ベソ。タクの学年は3クラスであり、3番と言うことはすなわちビリである。「ビリ」なんてことを言うと泣き出すこと必至なので

「タクがバトンもらったときは何番だったんだ?」

「3番」

「じゃあ仕方がなかったな。それでもクラスのみんなで頑張ったんだろ?運動会のリレーで1位になれ!」

とけしかけてみるとようやく涙が引っ込んだようであるが…。トランプでも負けると悔しくて泣くタク。負けず嫌いなところは善し悪しで、「なにくそ」と負けないよう努力してくれればいいが、単にいじけて終わりな気がするなあ…。Rなんか優しいので慰めたり手加減してやっちゃったりするからますますその傾向にある。

理想的なリレーとかけまして、きれいなアクアリウムとときます。

その心は、どちらもコケない!

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05月11日(水)
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