ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ハニーはご機嫌ななめ
仕事から帰って来ると子供達は夜ゴハンを食べていた。
うちは夜8時には寝るという目標なのだが、もう8時は過ぎているのにまだ食べている、ということは…ダラダラ食べているに違いない。
「おらー、まだ食べているのかい?」
と娘・R(7才)と息子・タク(5才)を牽制しつつ、嫁に
「僕ちんもゴハン食べたい」
とお願いすると
「はい!」
かなりキレ気味の返事が。わかったよ!やりゃあいいんでしょ!みたいな投げやり的応対。子供達はダラダラしてるし洗濯物とかで忙しいし、かなり機嫌が悪いようである。そんな時に声をかけてしまった僕はタイミング悪過ぎ。でも嫁がテンパリ気味だからといって、じゃあ自分でやるかと思い(既にゴハンは作られているので暖めとか盛り付けとか)、自分で用意しようかなと思ってコンロに火をつけたりお皿を出そうとすると
「フン!」
みたいな獣の威嚇みたいないななきを上げて僕の手を払う。余計なことすんな、ということらしい。しょうがないのでビクつきならが座って待っていたら、隣に座っていたタクがヒソヒソと話してきた。
「ママこわいよう…」
タクは僕以上にびびっていたらしい。
「お前たちが早くゴハンを食べないからイライラしてるんだよ…」
「えーでもきのうも同じぐらい遅かったけどそんなに怖くなかったよ」
とタクは口をとんがらせるので
「昨日もダメで今日もダメならそりゃー怒るだろう」
そんなことをヒソヒソ話しながら、とにかく早く食べれ、という結論になった。一方でこういう時のRは、持ち前の不思議ちゃん的性格というか周りに興味がないというかマイペースというか、嫁の不機嫌さにビクビクするタクに比べて思いっきり鈍感で、彼女のペースでもったらもったらと食べていた。こういうのが時に嫁の逆鱗に触れるのかもしれない。
そんな感じでお通夜のようなひっそりとした食卓であったが、カツカツカツと嫁がやって来て
「はいよ」
無愛想なラーメン屋の如く、僕のゴハンをドンと置いてまた台所に去って行った。嫁がカリカリしている時のゴハンって怖いなあ。
気をつけよう。嫁の機嫌と賞味期限。
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01月29日(土)
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