ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■子供ぼたもち僕しょたいもち
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「おはなししてー」

寝る時には必ずと言っていいほど娘・R(7才)と息子・タク(4才)におねだりされる。携帯片手に昔話サイトを開いて読んでやるかと思ったら、もっとワクワクなものがネット上にあった。

それは…本当は著作権的にダメなんだろうけどYOUTUBEで見れてしまう「まんが日本昔ばなし」である。市原悦子と常田富士男の声。超懐かしいが21世紀生まれの子供達には逆に新鮮だったようで、その中で見せた「蛙になったぼたもち」という話がRとタクに大ヒットとなり、もう夜寝る時の昔話はコレで固定されてしまった。

昔々、貧しい農家の嫁と姑。普段はあまり仲がよくないが、

「田植えも終わったからぼたもちでも作るかえ」

という嫁の提案には姑も大賛成。ふたりでぼたもちを作って腹一杯になるまで食いまくった。嫁が先に寝、姑は残された4つのぼたもちを睨んでいた。明日の朝に食べたいが、自分が起きる前に嫁に食べられたくはない。そこで

「ええかぼたもちよ、嫁さんの顔を見たら蛙になるんだぞ、えーな」

と呪文をかけ、空の鍋に入れて蓋をして隠して寝た。しかしその様子を嫁は障子の穴からこっそり見ていた!(声が市原悦子なだけに、家政婦は見た!を彷彿とさせる)

翌朝、嫁さんの

「田んぼに行って来るから朝飯の支度よろしく」

という声に目を覚ました姑は、慌てて鍋の蓋を開ける。するとそこには4匹の蛙がいて

「ありゃああ!わしじゃよ!嫁じゃないよ!」

と蛙を追いかけていくのであった。

…という嫁さんの方が一枚上手であったことよ、という話なのだが、これがRとタクに何故か大ヒット。

何度も何度も見たいとおねだりする。これ以外のお話は見向きもしない。そのお陰で嫁と姑のセリフをほとんど覚えてしまい、

「Rちゃんはお嫁さんの役ね、たっくんはおばあさんの役ね」

ふたりで役を決めて演じだす始末。

「今日の午後、ずーっとやってたよ」

嫁が苦笑いしながら僕に報告する。

「何がそんなに面白いんだろうね」

僕も不思議に思った。翌朝起きてみたら早速おっぱじまっていた。

「むかーしむかし、お百姓さん達の食べ物はそりゃーもう貧しいものだったそうな…」

タク、番組冒頭の市原悦子のナレーションを丸暗記。そしてRと繰り広げる「ぼたもち劇」。

「ばあさん、いくつ食っただ?」

「いつつ…いや、みっつだ」

「ほー、食った食った。おら先にねるだ」

「明日の朝食うぼたもちのうまさといったら…」

「ぼたもちぼたもち、たべごろたべごろ」

Rもタクもどんだけ覚えてんだよってぐらいのセリフがぞろぞろと。しかし、朝っぱらからやるなあああああ。

これを「朝からぼたもち」といいます。

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08月28日(土)
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