ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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水曜日の夜、
「嫁と子供達は帰って来てるんだろうか…」
そーっと家に帰ってみると明かりが付いていたのでほっとした。家に入るとメールを見てる嫁とすやすや眠る娘・R(7才)と息子・タク(4才)の姿がそこにあった。
ああよかった…突如嫁実家に戻ったまま里心がついて二度と帰ってこない可能性もあるわけで…。
「キャンプは楽しかったかい…」
嫁達は、嫁友達母子と共に実家近くの相模湖リゾートに行って来たんである。キャンプも出来るし遊園地もあるしプールもあるしサバゲーも出来るし、娯楽ならなんでもあります、みたいなところらしい。ソープなランドもあればいいのに。
僕は嫁からいかに子供達が楽しんできたかを聞いた。プールで遊んだこと。キャンプファイヤーで踊ったこと。バーベキューはまあまあそこそこ、テントは全然蚊がいなくてよかったこと、巨大迷路に入ったらRとタクがマジではぐれて迷って大泣きしたこと…等々。
子供の夏休みっていいよねえ…。毎日が大冒険、1日1日がそれぞれ大切な宝石みたいな。一方オヤジの方はひたすら現実である。夏の匂いも忘れて汗を舐め砂を噛むような日々。
「疲れたから寝るよ」
Rの隣に寝っ転がると
「パパ」
僕の物音のせいだろうか、いつの間にか目が覚めたRがにっこり微笑んで僕の腕に絡みついてまた眠りに落ちていった。ああ、このRのぬくもり、ホントにひさしぶりだったようううう。寝惚けた天使のようなRだったが、朝起きると厳しく僕を叩き起す。
「パパっ。起きてっ。朝顔の写真みしてっ」
Rの宿題である朝顔観察。家にいない間、僕に水やりと毎朝写真を撮ることを命令していったのだ。
「はいこれでございます」
パソコンを立ち上げ3日間の朝顔の写真を見せた。もう花咲く時期は終わっているのであんま変わり映えがしない。Rはじーっと眺めながら
「何か変わったことあった?」
僕に報告を求める。
「はい、種が少し大きくなったようでございます」
「わかった。日記にもそう書こう。Rちゃんもちょっと見てくるから」
なんか上司に報告してるみたいで超イヤなんですけど。Rは早速観察日記を片手に朝顔を見に行った。思いっきり遊んで家を空けた分、宿題に取りかかってるわけだね。よく遊び、よく学び、いいことである。
嫁も家を空けた分、僕との接触(性的な部分の)にも取りかかって欲しいものである。
よく遊び。
よく学び。
よろちくび。
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08月13日(金)
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