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エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ラッキー7娘
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娘・Rの7才誕生パーティーを行なった。
パーティーと言ってもケーキをモソモソ食うだけだが。バースデーケーキは既に嫁が近所のケーキ屋に予約してあった。
Rの希望でプリキュアの「シフォン」というキャラの絵が描かれたものになったのだという。シフォンケーキじゃないのにシフォンの絵とはこれいかに。
で、嫁が忙しそうだったので僕がケーキ屋に取りに行った。店員から「こちらになります」と見せてもらったケーキはなるほど丁寧に描かれたシフォンの絵があった。Rならずとも大人でも感動するレベル。それだけに
「これ、落としたりしたら自殺レベルだよなあ…」
世界にひとつしかないケーキなんである。これがぐちゃぐちゃになってしまったら…ちょうど店の近くにある踏み切りに飛び込まなければなるまい。そんな悲劇はイヤなので慎重に慎重に持ち帰った。
ケーキは夕ご飯を食べ終わった後にお披露目。それまで
「ご飯食べ終わるまでダメです!」
と嫁が厳しく封印していたのである。いよいよ箱を開ける時になって
「パパ、ケーキ崩れてないよね」
と意地悪な目を向ける嫁。
「絶対大丈夫」
佐川急便の10倍ぐらい丁寧に持ち帰って来たのだ。そんなはずはない、と言い切った。そしてケーキ箱オープン。
「きゃーすてきー」
「かわいいー」
ケーキの上に描かれたシフォンを見て嫁子供大喜び。それだけに
「これ切っちゃうのもったいないねー」
「でもいつまでもためらってたら食べられないだろ」
包丁を持ちながら結構な時間ためらうためらう。10分ぐらい躊躇してようやく
「てやー!」
鬼の介錯人と化した嫁によりケーキが4分割された。味はというと…うまいかうまくないかってより、重い。年を取るにつれ、ケーキとか生クリームたっぷりの洋菓子を食べるのがだんだん辛くなってきている。でもまあお祝い事だし。
Rとタクはおいしいおいしいとガツガツ食べていたが、ケーキのサイズがでかかったこともあり、全部食べきれないままもう眠くなってグダグダ状態。
「じゃあ明日また食べよう。だからもう歯を磨いて寝よう」
とケーキを片付けようとしたら
「だめだよう。ケーキを夜とっておいたら朝カエルになっちゃうよう」
タクが泣きながら本気で阻止してきた。
「そりゃ『蛙になったぼたもち』だろうがー!」
しまった。YOUTUBEで「まんが日本昔ばなし」を見せまくった弊害がここに(よく分からない人は「蛙になったぼたもち」で動画検索してみよう)
ともあれこれで7才になったR。今まで大した病気もケガもなく、これからも引き続き順調に成長して欲しいと神様に祈るばかり…と感傷に浸っていたら
「ぎゃああああ。ケーキに髪の毛が入っていたあああああ」
未だモサモサとケーキを食べていた嫁が叫んだ。
ま、髪はいつもそばにおわしますってことで。
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08月10日(火)
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