ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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息子・タク(4才)が
「パパ〜、髪切って〜!いっぱい短くして欲しい!」
と言い出した。
「バリカンでガーッってやるけどいいのか」
「うん!」
どうやらボウズにして欲しいらしい。毎年夏になると暑いのでタクはボウズ頭にしているのだ。今年も自分からして欲しいと言うとは思わなかった。
僕はボウズが嫌いだ。中学の時、校則により強制ボウズ頭にさせられたからである。僕にとってボウズ頭とは強制・屈服・屈辱・支配の象徴でしかない。でもタクは暑いからボウズの方がいいという。
昔はボウズといえば本職ボウズ以外だと田舎の中学生か高校球児か囚人しかいなかったけれども、今はオサレなボウズもいるのでネガティブっぽさは薄れたのかなあ。
「じゃ、パパがやってあげるよ。来週な」
と言うと
「とこやさんがいいの!」
生意気なことを言う。
「えーなんで」
「アメひとつもらえるから」
「じゃあパパはアメ3つやるぞ」
「パパやって」
ふ。ちょろいぜ4才児。これぞまさにアメと父。そんなわけで来週になったのでバリカンでガーッと刈ってみた。いつもながら、芝刈り機で芝を刈るみたいな面白さがある。今回は虎刈りになることもなく、わりとうまく出来た。
「はい、出来たよー。うん、可愛いボウズだ」
首から下はタオルを巻いていたのでそのまんまテルテルボウズである。自画自賛でタクの頭をグリグリ撫でると
「ぼうずって言わないで!ぼうずって言わないで!」
と半泣きで訴えられた。どうやらボウズ頭は好きだがボウズと言われることは屈辱のようだ。なかなか複雑である。じゃあなんと呼べばいいのか…。
とりあえずボウズ少年よ、大志を抱け。
ボウズビーアンビシャスである。
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06月01日(火)
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