ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■雪は降る。あなたは起きない。
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2月1日の午後8時半、仕事からの帰り道は雪がガンガン降っていた。
「この時間だと息子・タク(4才)は寝ているが娘・R(6才)はまだ起きているかもしれない」
そんなことを考えながら家のドアを開けるとやはりRは起きていた。布団にくるまりながら
「パパ〜」
ニコニコしながら迎えてくれた。
「ほら、これ触ってみ」
家に入る前に丸めた雪玉をRに見せてみたら
「これ何」
部屋が真っ暗だったのでよく分からなかったようだ。
「雪だよ」
「え。うわあああ、つめたーい」
「雪が降ってるんだよ。ほれ、外見てご覧」
カーテンを開けてやると
「わあああ、ほんとだあ〜」
もう目をキラキラさせて喜んでいる。
「じゃ、寝よか。明日雪で遊べるね」
一緒に布団に入ると
「いっぱい積もるかな」
とか
「でも朝は晴れだって言ってたよ。溶けちゃわないかな」
など気が気でないらしく、やべー寝るタイミングを思いっきり外しちゃったかな、と思ったが、さすがにだんだんと眠くなってきたようで、話す言葉もたどたどしくなり、
「明日はね、ななちゃん(クラスの友達)のお誕生日なんだよ…」
という全然関係ないことを口走った後、すやすやと眠りに落ちていった。ああこの子は本当に真新しい雪のように綺麗な子だよ…と思った。雪の結晶が綺麗なように、僕と嫁の愛の結晶も美しい。で、その愛のパートナーはというと、
「ぐをーん。ぐをーん」
B29のような鼾をかいていた。おのれ、このしんしんとした美しい夜に趣がない…。
翌朝、Rがタクに
「よる、パパが雪を見せてくれたんだよ」
と自慢気に語っており、タクはちょっと拗ねたようだった。
「あーごめんね…。起こす方が可愛そうだと思ったからさ…さ、ほら、早くご飯食べて幼稚園行けば雪で遊べるよ」
と言うとふたりはガツガツ食べまくっていた。
夜、仕事から帰って来ると家の前に雪だるまがふたつ並んで立っていた。
「Rちゃんが作ったの」
「そうかそうか」
「おっきい雪だるまがママでー、ちっちゃいのがRちゃんなのよ」
えー。昨晩からの流れからして、パパとRじゃないんかい…。
「パパのは作ってくれなかったのかい?」
「ない!」
「あなや」
白玉か 何ぞと人の問ひしとき 雪と答へて消えなましものを
(訳:雪と一緒に蒸発しちゃおっかなあ…)
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02月03日(水)
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