ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■いつもより多く回ってない回転寿司
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「お寿司食べに行こうよ〜」

と母が言った。正月の寿司屋は、面白くないマンガに似ている。すなわちどちらもネタがない。

「市場閉まってるんだからいいネタがないだろ…」

僕はあまり気乗りがしなかったのだが、

「みんながウチにいる間に好きなもの食べたいのよう」

しんみりとする母を突っぱねることは出来なかった。まあ行ってみてダメならダメでいいか、と。案ずるより産むがお寿司。なんてね。そんなわけで母オススメの寿司屋へゴー。回転寿司だけど。

席に座り注文してみると案の定

「あいにくそれはネタ切らしてまして…」

のオンパレード。分かっていたことではあるが、鯛も平目もないと来た日にはさすがに顔が鬼瓦になった。鯛や平目の舞いオードリー。なんてね。白身がないなんてエキゾチックジャパーン!郷白身。なんてね。

「じゃ、寒ブリはある?」

「ございます」

「ああよかった」

こんな感じで皆ドキドキしながら注文していたが、だんだん頼んだネタが来なくなってきた。端から見ているだけでも板さん達がバタバタと混乱しているのが分かる。おそらく相次ぐネタ切れによる注文の差し換えやキャンセルでパニクっているようだ。

「寒ブリまだっすか…」

催促してみると

「あ、はい…えーと、寒ブリいっちょう!」

やはり忘れ去られていたようだ。温厚な僕もおカンブリですよ。なんてね。寿司屋だけにシメたろか。なんてね。

「回転厨司なのに頭は回ってないみたいだね」

と僕。

「目が回ってるんじゃないの」

と母。

そんなメダパニった状態の中でもなんとか腹いっぱい食べることが出来、皿もだいぶ積み上がっていた。この回転寿司では値段により皿の色柄が違っており、娘・R(6才)と息子・タク(4才)が

「たっくんは青のお皿!」

「Rちゃんは緑のお皿!お皿ちょうだい!」

担当の色を決めて色別に皿を重ねまくっていたのである。で、最後何かひとつ食べて締めとしようと考えていたら、たまたまRが集めていた担当の色の皿が少なく、

「Rちゃんのお皿が少ない…」

としょんぼりしていたので

「じゃあイカお願いします。R、お前のために頼んだぞ」

Rが集めていた皿のネタを頼んで最後にすることにした。

「パパ〜ありがとう〜。ちゅ」

きゃあ〜。Rにちゅーしてもらっちゃったあ。

最後のネタはキスでしたとさ。なんてね。

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01月03日(日)
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