ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■エロ前寿司(本文とはあまり関係ありません)
嫁と近所の寿司屋に行った。すっしっ食いねえ〜。
板さんに案内されたカウンターに座ろうとしたが、
隣にスリーピースをかっちり着込んだ
おやくざさんのようオジサマがドーンと胡坐をかいて陣取っていた。
彼は僕らが近づくとギロリと睨み
「おう…」
席を空けてくれた。既に酔っ払っているようである。
…やだなあ。
そういえば、前この店に来た時は奥の座敷で
客同士がケンカをしていたのだった。
「この野郎、殺すぞ!」
「おもしれえこのクソガキ!」
がたたたたっ。がちゃーん。ぱりーん。
野太い怒号とやかましい騒音を聞きながら食べる寿司は
ワサビ以上に辛いものがあったのを覚えている。
で、今回はこのオジサマ。
サバとかじゃなくて本当の「光り物」を持っていそうで恐い。
ここってガラが悪いのかなあ。
バイオレンス寿司屋…寿司屋番外地…そんなフレーズが
頭の中を飛び交う。
オヤジの隣は僕が座ることにして
嫁をバイオレンスの恐怖から守る。
嫁は安心したのか「おいしーおいしー」とガンガン食っていた。
こいつは寿司になると呪われたように食う。
店内が段々混んで来ると、なんと例のオヤジが店員に指図を始めた。
「ほい、5番テーブルさんお呼びだよ」
「ほれ、アレ片付けちゃって」
…ひょっとしてこの人、おやくざじゃなくて店の関係者?
それもわりと偉い人かなんか?
でもなあ。いくら偉い人でも焼酎瓶片手に指示を出すかなあ。
僕からは既にバイオレンスの恐怖は消えていたが
その代わりに訳の分からない不気味さを感じ始めていた。
「うーい。一本空けちゃったなあ〜」
オヤジは、焼酎とお湯をドボドボとコップに注ぎ
呂律の回らない独り言をブツブツ呟きながら
コップの中のウメボシをザクザク潰している。
その反対では嫁が寿司をバクバク食っている。
…なんてイヤな挟まれ具合だ。
タバコでも吸って落ち着こう、と思ったが灰皿もなかった。
仕方なく隣の席から僕が灰皿を取ってきたら
「おおっ。すまんねえ。混んでて手が回らなくてさ」
オヤジが大げさな声で謝ってきた。
やっぱこの店の関係者なんだろうか。
やがて腹も満足し、「おあいそ」と席を立った時も
オヤジは「どうもありがとう」とお礼を言った。
「あの人、ココの偉い人?」
会計時、レジを打ってる兄ちゃんに聞いてみた。
兄ちゃんは答えた。
「いえ、ただの常連の酔っ払いです…」
あんのクソオヤジーーーー!
すっしっ食いねえ〜。
あのオヤジは食えねえ!
04月08日(火)
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