ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
[5183660hit]
■ハンドルネーム(Handle Name)じゃなくて子宮ネーム(Womb Name)決定。
ある夫婦が妊娠した。
性別はまだ分からなかったけれども
ふたりはおなかの子供を仮に「ミキ」と名付け
「ミキちゃん元気ですかー」
などと日頃から呼びかけることにした。
やがて産まれて来たのは男の子だったので
その子供は「ケンイチ」と命名された。
ケンイチ君が大きくなり言葉もどんどん覚えてきたある日、
突然こんなことを言った。
「僕、ミキって呼ばれてたよね!
でも、おなかから出てきたから
今はケンイチなんだよね?」
両親は大変驚いた。
「ケンイチ、産まれる前のことを覚えてるの?」
「うん。ママに、ミキちゃん早く大きくなって出てきてね、って
言われてたのを覚えてるよ!おなかの中は真っ暗だったよ!」
子供はおなかの中にいる時から物音が聞こえていて、
「ミキちゃん」のように名前を付けて話しかければ
これは自分に対するメッセージなんだな、
ということまで理解するらしい。
そして産まれてきてからもその頃の記憶が残っているらしい。
「…と、いうわけなのよ」
以上の話を嫁が語った。職場の同僚の実話なんだそうだ。
「だからね、ワタシ達も名前付けようよ!」
嫁はこういう話にすぐ食らい付く。
オバサンになったら絶対みのもんた信者になるタイプだ。
「どんな名前にしよ…」
「Rがいい」
「え、Rちゃん?」
嫁の目が曇った。
Rちゃんとは、僕が大好きな近所の超美少女のことである。
「別に男だっていいんだろう?仮の名前なんだから。
Rじゃなきゃイヤだ!これだけは譲れん!」
「まあ、アナタは絶対そう言うだろうと思ってたから
いいんだけどさ…」
そんなわけでおなかの子供は「R」と呼ばれることになった。
「あ、でもさ、そしたら僕の『息子』にも
名前を付けないと不公平じゃない?」
「何バカなこと言ってるの?そんなの『かじりん』でいいよ」
嫁はめんどくさそうに吐き捨てた。
動物でも「名前を付けると情が移る」とよく言うが
僕も急に彼らが愛しくなって来た。
「Rたーん、元気でちゅかー」
「かじりん、お前はもうちょっと節操を持て」
一気に一姫二太郎。
03月03日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る