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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■音場舎通信62号、ペーター・ニクラス・ウィルソン
えれえ、お月様が、きれえ。
bgm : rain tree crow (virgin : 1991)


音場舎通信62号が届く。コピー誌20ページ。
入手しづらい世界各地の即興演奏や、声の力シリーズ、エレクトロニクス/ノイズのCDを通信販売している音場舎(東京都大田区蒲田3−12−18/tel.&fax.03-3731-8191)が発行。代表は北里義之さん。小爆弾のようなテキストが掲載され続けているメデイアと言っていいものだ。

掲載記事を紹介しておきます、というか読んだ感想。

岡島豊樹:東欧〜スラヴのジャズ兄弟たち
(小冊子「ジャズ・ブラード」を編集する岡島さんが、セルゲイ・クリョーヒン、ボヤンZ、ヴァギフ・ムスタフ=ザデ、ニコラス・シミオンをニュースを交えて紹介。ボヤンZの新譜のタイコって、ナシート・ウェイツなのですー!、お、ボヤンZのサイトも出来ていて、音が聴けます。)
bojan z site

金野onnyk吉晃:後ろ向きになって未来に吹き飛ばされて行く
(ローカルな領域で「生〜生活〜生命」としての即興演奏とグローバル経済。手の届く範囲で生活する、しかないんだろうなあ、と、じっと手を見る…。)

鈴木正美:ここは日本じゃない、ロシアだ
(そうだ、北海道はすぐにロシア〜ユーラシア大陸が見えてヨーロッパにつながっている大地なのだった。稚内で国際ジャズ・フェスをやる、というヴィジョンはすごい。わしもいずれ札幌に永住するはずだし。)

副島輝人:70年代と今日をフィードバックする
(高柳昌行、大友良英、不破大輔、聴かれなければならないです。)

福島恵一:音響について@〜音で視るということ
(早朝午前5時過ぎに読んでいると、手にしたこの小冊子を持つ指が紙をかすかにずらす音や遠くの自転車がタイヤをこする音、朝の冷たい風の音までが耳に感知させられてくるようなテキスト。空気という水槽の中にいる魚のような存在になる。「暗闇のなかで眼玉を動かしながら聴くこと」、耳から世界を再構成すること、そしてミシェル・ドネダの『プラセ・ドン・レールPlaces dans l’air』(Potlatch)へ。)
このポトラッチこそは現在進行形の即興レーベルだと思う。
Potlatch

山田衛子:即興演奏の持つ実験性について〜「実験的即興演奏」の提言

横井一江:WARUM?とんでもない!〜誤った日本特集の真実@ベルリンジャズ祭
(20数年ぶりに日本特集が組まれた伝統あるベルリン・ジャズ・フェス、帝王マイルスもここの出演に感涙したとか、そこで組まれたのは三宅純とエキゾティカ、コシミハル、菊地雅章のピアノ・ソロ、藤井郷子〜吉田達也デュオ。「なぜベルリンジャズ祭で日本人がシャンソンを歌う」「なぜ彼のようなクズ・ロック・ミュージシャンを」と、メディアは三宅純に対して大ブーイングだったそうである。ひええ、こええ。さすが審美によってナニする欧州知性だし。これはもう、クレイジー・ケン・バンド、氣志團、三上寛+林栄一トリオを出さなければならないということでしょう。)


ペーター・ニクラス・ウイルソン、ベース奏者でありジャーナリストであり即興理論家でもある氏が昨年10月26日に白血病で亡くなっていたとのこと。享年46歳。
彼のCDもあるけど、列車からの音をサウンドスケープのように録音したヘルベルト・ディステルの作品、場所から場所へ境界を越えること、を、考えさせる、
彼はこれを聴いて境界を越えていった。

Railnotes
Herbert Distel
hatOLOGY 2-594
Total time 99:25, AAD, Barcode: 752156059424

In Distel’s ”Railnotes”, we can never be sure where we cross the threshold between the ”real” sound world and the sonic realms of illusion and imagination. We can never be sure indeed, for this threshold is not defined, it’s undefinable and merely a matter of our own perception, our own imagination. If there is a lesson to be learned from these distinctly non-pedagogical two audio pieces, this might be it.
— Peter Niklas Wilson

01月08日(木)
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