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Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review @ Tokyo
by Niseko-Rossy Pi-Pikoe
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■あがた森魚インタビュー (2001年5月、アウトゼア誌での取材) その1
どこか着地しないんですね。
「うん。だからね、それがいいのかわるいのかわからないけど、ものすごいこだわりを持ってしまっているんだろうね。自分が幼児体験として、北の港町を父親の仕事で転々としながら育ったこと。まあ、稲垣足穂的に言えば、表現というのは幼児体験の完成だ、と言ってるけども。とくにぼくの場合は揺るがせないところがあるかなあ。それが表現としていいことかどうか、たとえば、ぼくらは音楽を作る立場だから許されるとして、これがたとえば新聞記者だとかドキュメンタリー作家だったら現実を見なきゃならないわけだから。でも、これも時々話に出てくるんだけど、あがたさんってリアルタイム性が見えづらいとか、まあすごくレトロっぽかったり、レトロが逆転してフューチャーだったりとか、そういう方法がぼくは好きだから、ついそういうふうに見られがちだけど、でも実はものすごくぼくの中ではリアルタイム性というのは大いなる要であって。だから、このアルバムひとつだって、去年企画が立ち上がって、ぼく自身も20世紀中は出したくないと思っていたし、21世紀になって、20世紀というぼくの生きたキャンバスを見ることによってやっとベスト盤という形に。そこに最低限の根拠があるかな。しかも、今年になって1曲目に入っているボーナストラックを入れました、と。ボーナストラックを入れた段で、もうそれがひとつ入っただけで、ベスト盤、20世紀というくくりでありながらも、ぼくの中でリアルタイム性が目覚めるわけです。すると<赤色エレジー>が1曲目に入って今日まで順に並んでいるのではなくて、逆に、この新曲を入れて遡って最後に<赤色エレジー>にしたいな、とか。編集ものであっても、今現在どういうスタンスでいるのかというのは常に強く意識していたいな、と。」
03月23日(火)
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